スバル、新型レヴォーグ(プロトタイプ)の概要を発表

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SUBARU(スバル)は8月20日、フルモデルチェンジを実施した新型「レヴォーグ(プロトタイプ)」の車両概要を発表するとともに、先行予約を開始した。新型車は、同社の新世代プラットフォーム「SGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)、新開発水平対向1.8Lターボエンジンを搭載。さらに、新開発のステレオカメラと、前後のレーダーによる360度センシングを採用する「アイサイトX(エックス))」、カーブ前減速や渋滞時のハンズオフ走行支援を実現する先進運転支援機能をスバルで初採用するなど、走り、安全装備、デザインと全方位で大きな進化を遂げた。

レヴォーグは、レガシィツーリングワゴンの“グランドツーリング思想”を継承するモデルとして、2014年にデビュー。これまで累計15万台を販売し、スバルの中心モデルとして確かな地位を確立した。登場から初のフルモデルチェンジとなった今回は「継承と超・革新」をテーマに、数多くの先進技術を採用している。

■アイサイトXをスバル車初搭載

2008年、レガシィに採用されてから熟成を重ねてきたアイサイトは、新型レヴォーグでは「アイサイトX」へと進化。数多くのスバル初採用技術により、革新的な運転支援機能を備えた。

スバル車初搭載のアイサイトXは、広角化した新開発のステレオカメラ、前側方レーダー、電動ブレーキブースターを標準装備し、後側方レーダー、リヤソナーと合わせ、360度センシングを実現。自車右折時の対向車両、自車右左折時の歩行者、自車に向かって横断してくる自転車の衝突回避機能を同社で初めて実装している。さらに、ブレーキ制御だけでは衝突回避が困難な場合、システムの操舵制御で衝突回避支援、前側方からの接近車両の衝突回避機能なども備えている。

また、準天頂衛星やGPSからの情報と、3D高精細地図データを利用した自動車専用道路での先進運転支援機能も初採用。カーブや料金所に近づくと自動的に速度を制御するほか、時速約70~120kmではウインカーを点滅させるだけで車線変更できる機能を持つ。

加えて、渋滞時の支援機能として、時速約50km以下でドライバーがハンドルから手を放した状態で、先行車を追従走行するハンズオフアシストも装備されている。

■プラットフォームとパワートレーンを刷新

SGPを採用したプラットフォームは、同社初のフルインナーフレーム構造としたほか、構造用接着剤、樹脂リンフォースの採用などで、ボディのねじり剛性を先代から44%向上させた。

パワートレーンは新開発水平対向1.8Lターボを搭載し、新型リニアトロニック(CVT)を組み合わせる。新型エンジンは最高出力177PS(先代の1.6Lターボから+7PS)/最大トルク300Nm(同+50Nm)を発揮。性能とともに、燃費は先代の16.km/L(JC08モード)から、16・6km/L(同、17インチタイヤ車)と向上させながら、レギュラーガソリン仕様としていることもポイントとなっている。

最上級グレードのSTI Sportには電制ダンパーと、ドライブモードセレクトをスバル初採用。五つの走行モードが設定され、コンフォートでは高級車に匹敵する乗り心地、スポーツ+ではアクセルオフでも後輪への高い駆動力を保ち、旋回性を高めるなどスポーツカー並みの操安性、トルク感などを実現する。クルマの性格を大きく変えられ、複数のクルマの価値を1台で併せ持つ。

また、2ピニオン電動パワーステアリングをスバル初採用し、滑らかかつダイレクトなステアフィールを実現。サスペンションはフロント25%、リヤ5~10%ロング化し、乗り心地の向上も図られている。

■ワゴン価値を追求

ボディサイズは、全長4755mm(先代比+65mm)×全幅1795mm(同+15mm)×全高1500mmで、大半の機械式駐車場に対応するサイズとした。加えて、ホイールベースは2670mmで20mm延長し、前後席間を25mm拡大することで居住性の向上にも貢献。新型レヴォーグでも、スバルがレガシィツーリングワゴンから大切にしてきた“ワゴン価値”にこだわり、愚直に追求してきた。

また、インテリアでは、インストルメントパネルに11.6インチセンターインフォメーションディスプレイを国内初採用。さらに、アイサイトX車には、運転席のメーターが地図やアイサイトのシステム状況が表示可能なスバル初の12.3インチフル液晶メーターが搭載される。

グレード構成はエントリーグレードのX、上級装備を充実させたGT-H、最上級のSTI Sportとなり、具体的な価格や発売日は後日発表される。なお、アイサイトXは全グレードに35万円で搭載可能となっている。

■内外装デザイン+アイサイトXの新機能を動画で紹介

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