日産自動車と神奈川県小田原市、ならびに、神奈川日産自動車、日産サティオ湘南、日産プリンス神奈川販売の5者は、7月31日に小田原市が掲げるSDGs達成に向けて電気自動車(EV)を活用した災害連携協定を締結したことを公表した。
小田原市は2019年7月、『人と人とのつながりによる「いのちを守り育てる地域自給圏」の創造』をスローガンとし、SDGs未来都市に選定されており、上記取り組みはSDGs未来都市の中でも特に先導的な取り組みである「自治体SDGsモデル事業」にも選定されている。また2019年10月には、小田原市、株式会社REXEV及び湘南電力株式会社にて、「小田原市 EV を活用した地域エネルギーマネジメントモデル事業」を開始し、リーフを含む100台のEVカーシェアを活用した脱炭素型の地域交通モデル構築と、レジリエンスの強化に努めている。すでに公用車として「リーフ」を2台導入しており、今後も更なる EV普及・促進の取り組みを推進し、同時に防災力向上にも努めていくと述べている
日産は、日本が抱える環境負荷低減や災害対策等の課題を解決するため、2018年5月に日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を発表し、その活動を牽引するリーダーとして、全国の自治体や企業と協力して、電気自動車(EV)普及を通じた社会の変革に積極的に取り組んでおり、小田原市が推進するSDGsの取り組みと日産が推進する「ブルー・スイッチ活動」にお互いが賛同し、日産の販売会社である神奈川日産、日産サティオ湘南、日産プリンス神奈川と共に、今回の電気自動車の活用連携を発表する運びとなったと説明している。
日産と小田原市は、今後もこの協定締結を機に、平時と災害発生時両面でのEV活用を推進し、EV普及を通じた地域課題の解決に向けて、更に連携を強化していくと述べた。
【電気自動車を活用した災害連携協定の概要】
上記協定では、EVの蓄電機能を活用し災害時の電力供給体制を強化し、平時にはリモートオフィスやワーケーションなど新たなライフスタイルにおけるEV活用など、持続可能な地域社会、SDGsの達成に向け、以下の取り組みを行う。
- 小田原市は脱炭素型地域交通モデルに関する平時のEV活用の多様化(地域エネルギーバランスの調整機能、電力インフラの補完機能)の取り組みを活かし、日産と共にワーケーションなど新たなライフスタイルへのEVの有効性等を市民へ積極的に発信する。
- 小田原市で災害を起因とする停電が発生した際、市が指定する避難所に、神奈川日産、日産サティオ湘南、日産プリンス神奈川の店舗に配備している日産リーフ試乗車を無償で貸与する。
- 小田原市、日産、神奈川日産、日産サティオ湘南、日産プリンス神奈川の連携により「走る蓄電池」であるEVからの給電を行うことで、災害時においても継続して電力が供給できる体制を整え、避難所の円滑な運営を図り、市民の生命及び身体の安全を守る。