家族で行こう! きままにクルマ旅(2020年7月)
北海道の夏を彩る、富良野~美瑛の花畑巡りと温泉&グルメの旅

レジャー ドライブ

文・写真:岩田 一成(キャンピングカーライフ研究家/ライター)

都道府県の魅力度ランキングで11年連続1位を獲得しているのが、日本の都道府県で最大の面積を誇る北海道だ。海の幸、ラーメン、ジンギスカン、豚丼、スイーツなどの美味しいグルメを味わえること、豊かな自然に恵まれた絶景スポットが数多く存在していることが、その人気の大きな理由。「いつかは愛車で北海道に渡り、爽快なドライブを楽しみながら旅をしたい」と、夢に描いている人も多いことだろう。

ただし、北海道は本州と道路がつながっていないため、道外からマイカーでアクセスするには、車両ごとフェリーに乗船するしか手段がない。港までのアクセスや車両運賃を含めたフェリー料金、乗船時間の長さなどを考えると、マイカーで渡道するのは決して手軽な旅とは言えないが、だからこそ、飛行機を利用した観光ツアーとは違う非日常感やワクワク感を味わうことができるのだ。

北海道には魅力的な観光スポットが、数えきれないほど存在している。なかでもトップクラスの人気を誇るのが富良野・美瑛エリアだ。国内外から大勢の観光客が訪れるこのエリアで、とくに外せないスポットとなっているのが、6月下旬から見ごろを迎えるラベンダーや色とりどりの花々が咲き誇る花畑。雄大な自然の中でドライブを楽しみながら、北海道らしいスケールの大きな花畑を巡る旅に出かけよう!


目次

・ファーム富田 全国的に有名な「富良野のラベンダー畑」の代名詞
・中富良野町営ラベンダー園 北星山の頂上から花畑と十勝連峰を一望する
・四季彩の丘 うねりのある丘に広がった芸術的な花畑
・かんのファーム 237号線沿いにある富良野盆地最北の観光農園
・吹上露天の湯 「北の国から」のロケ地にもなった無料露天風呂
・ご当地ランチ 「ひつじの丘」絶品ジンギスカン
・旅グルマ紹介 「ファンルーチェ・セレンゲティ」(キャンピングカー)

 


ファーム富田
全国的に有名な「富良野のラベンダー畑」の代名詞

ラベンダーで有名な北海道空知郡中富良野町にある「ファーム富田」は、1903年(明治36年)にスタートした歴史ある農園。日本最大級のラベンダー畑を見ようと国内外から毎年約1000万人もの観光客が訪れる、富良野エリア屈指の人気観光スポットだ。

広大なファーム内には、花人の畑、倖の畑、彩りの畑、トラディショナルラベンダー畑など、様々な花畑が広がり、ラベンダー、マリーゴールド、ポピー、サルビア、ハマナスなど、色とりどりの花が訪問者を出迎えてくれる。

なかでも、日本で最も歴史のあるトラディショナルラベンダー畑の斜面をラベンダーが埋め尽くす光景は、まさに圧巻! 畑の上からは、紫のじゅうたんのような美しいラベンダーと、富良野盆地の穏やかな田園風景、十勝岳連峰が一望できる。ラベンダーの開花時期は、6月下旬~8月上旬。ラベンダーが目当てなら、見ごろとなる7月上旬~中旬に訪問するのがお勧めだ。

ファーム内のカフェでは、ラベンダーソフトクリームや季節の野菜カレー、男爵いものコロッケ&じゃがバター、ゆでとうもろこしなど、北海道産の食材を使ったグルメを味わうことができる。鮮やかに咲き誇る花々を鑑賞した後、カフェでゆったりと北海道グルメに舌鼓を打つのも至福の時間だ。

夏季シーズンには、JR富良野線の臨時列車「富良野・美瑛ノロッコ号」が、旭川駅~富良野駅間を運行する。臨時駅の「ラベンダー畑駅」からファーム富田までは、徒歩約7分。近隣の駅にクルマを駐車して富良野・美瑛ノロッコ号に乗り、ラベンダーが咲き誇る風景を車窓からのんびりと眺めるのも良い経験になるだろう。

養老川

色とりどりの花々の先に十勝連峰を望む「秋の彩りの畑」

7色の花々が緩やかな丘を彩る「彩の畑」

季節によって異なる花が咲き、鮮やかにファームを彩る

夏季シーズンのみ運行する富良野・美瑛ノロッコ号

ファーム富田 【住】北海道空知郡中富良野町基線北15号 ☎︎0167 39 3939 【時】営業時間はこちら(新型コロナウイルスの影響で変動する可能性あり)【休】年中無休 【料】入場無料 【P】有(500台) 【マップコード】349 276 834*76

 

中富良野町営ラベンダー園
北星山の頂上から花畑と十勝連峰を一望する

ファーム富田から900mほど(クルマで2分)の場所にある「中富良野町営ラベンダー園」は、全国で唯一リフトが設置されたラベンダー畑。北星山の中腹に4種類のラベンダーが咲き誇る様子を、約7分の観光リフトの上から鑑賞できる。

2020年は、新型コロナウイルスの影響でリフト営業が中止となるが、山の斜面を埋め尽くす色とりどりの花を眺めながら、徒歩で山頂まで上がるのもまた楽しい。

山頂の展望スペースから眼前に広がる素晴らしい景観が、このラベンダー園の最大の魅力だ。山の中腹には4種類のラベンダー、ひまわり、マリーゴールド、サルビアなどの花畑、その向こうには富良野盆地ののどかな田園風景と十勝岳連峰の大パノラマが広がっている。富良野エリアを訪れた際は必ず立ち寄りたい、開放感あふれる景色を堪能できる穴場的スポットだ。

 

養老川

花畑、田園風景、十勝連峰の3点がセットになった絶景が魅力

リフトが設置されたラベンダー園は、全国でもここだけ

中富良野町営ラベンダー園 【住】北海道空知郡中富良野町宮町1番41号 ☎︎0167-44-2123 【料】入場無料 【時】24時間(観光リフトは新型コロナウイルスの影響で営業していません) 【休】年中無休 【P】有(町営駐車場に100台収容可能) 【マップコード】349 246 815*26

 

四季彩の丘
うねりのある丘に広がった芸術的な花畑

美瑛にある「四季彩の丘」は、15ヘクタール(約東京ドーム3個分)の広大な敷地に数十種類の花が咲き誇る展望花畑。チューリップ、パンジー、ポピー、サルビア、マリーゴールド、コスモス、ひまわり、ラベンダーなど、4月下旬から10月上旬までの長期間にわたって季節折々の花を鑑賞でき、美瑛エリアを代表する花園として人気を集めている。

最大の特徴は、緩くうねりのある丘全体が花畑になっていて、まるでカラフルなじゅうたんのような美しい景観を楽しめること。園内には農産物直売所やお土産販売所、レストランのほか、アルパカ牧場(大人500円、小・中学生300円)、園内を1周するトラクターバス「ノロッコ号」(大人500円、小・中学生300円)、15分間貸し切りで園内をフリー走行できるカート(4人乗り2000円)、約1kmの専用コースを1周できるバギー(1人乗り500円、2人乗り800円)などがあり、大人から子供までゆっくりと楽しめる。

養老川

色とりどりの花々が丘一面をカラフルなじゅうたんのように彩る

有料のトラクターバスやカートで園内を回ることも可能

起伏のある広大な敷地に数十種類の花が咲き誇る

牧草ロールで作った人形が四季彩の丘のシンボル

四季彩の丘 【住】北海道上川郡美瑛町新星第三 ☎︎0166-95-2758 【料】入場無料 【時】6月~9月8:30~18:00(時期により変動)【休】年中無休(年末年始は除く) 【P】有(350台、7月―9月まで1日500円) 【マップコード】349 701 188*81

 

かんのファーム
237号線沿いにある富良野盆地最北の観光農園

富良野~美瑛エリアのメインストリート・国道237号線沿いにある「かんのファーム」は、富良野盆地最北の観光農園。入場無料で誰でも散策でき、クルマでのアクセスも容易なため、富良野~美瑛間を行き来する際に気軽に立ち寄れるのが魅力だ。

標高約300mの小高い丘の斜面にラベンダー、サルビア、アマランサス、ストロベリーフィールドなど数十種類の花が植えられており、初夏から秋にかけて色鮮やかな花々が虹のように美しいストライプを描く風景を堪能できる。

花畑の下にある売店では、ポプリや切り花などのラベンダーグッズや自家農園で採れた新鮮な野菜を販売。あげいも、じゃがバター、白とうもろこし、牧場直送の牛乳を使ったソフトクリームなど、北海道ならではのグルメを味わえるのもうれしいポイントだ。

養老川

クルマでアクセスしやすい人気の観光農園「かんのファーム」

数十種類の花々が小高い丘の斜面を鮮やかに彩る

かんのファーム【住】北海道空知郡上富良野町西12線北36号 ☎︎0167-45-9528 【料】入場無料 【時】9:00~17:00【休】6月中旬~10月中旬 無休(11月~5月 冬季休業) 【P】有(50台) 【マップコード】349 728 753*14

 

吹上露天の湯
「北の国から」のロケ地にもなった無料露天風呂

テレビドラマ「北の国から」で、宮沢りえが入浴したシーンのロケ地として使われて一躍有名になった「吹上露天の湯」は、十勝岳中腹の大自然に囲まれた野趣満点の無料温泉露天風呂。砂利の駐車スペースにクルマを止めて山道を歩いて下ると湯船が設置されており、無料で入浴することができる。渓谷と森林に囲まれたロケーションは、まさに秘湯の趣だ。

泉質は酸性-カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉で、効能は神経痛、筋肉痛、リューマチ、慢性皮膚炎、疲労回復など。混浴だが脱衣所はないので、女性は駐車場で水着を着用してから温泉まで歩いて入浴するなどの工夫が必要となる。

吹上露天の湯から約550m(徒歩7分)の場所には、日帰り入浴(大人700円、中・高校生500円、小学生300円)可能な「吹上温泉保養センター白銀荘」がある。男女別の内風呂、サウナ、4つの露天風呂のほかに、水深1mの大露天風呂やすべり台などを備えた水着で入れる混浴露天風呂も完備されているので、夫婦やカップル、ファミリーなど、ゆったりと温泉を楽しみたい人にはこちらがお勧めだ。

養老川

渓谷と森林に囲まれた秘湯の無料混浴露天風呂

脱衣所がないので女性は水着を着用するなど工夫が必要だ

雄大な自然に囲まれた秘湯らしく、野生のキタキツネも現れる

徒歩圏内に「吹上温泉保養センター白銀荘」もある

吹上露天の湯【住】北海道空知郡上富良野町吹上温泉 ☎︎0167-45-4126 【料】無料 【時】24時間 【休】無休 【P】有20台 【マップコード】796 031 268*57

 


ご当地ランチ
「ひつじの丘」絶品ジンギスカン

北海道の名物グルメと言えば、ジンギスカンが有名だ。富良野エリアにもジンギスカンを食べられるお店はいくつかあるが、今回紹介するのは中富良野にある「ひつじの丘」。北海道ミシュランガイドにも掲載されたこのお店は、北海道らしい開放感あふれる景色を眺めながら絶品ジンギスカンを味わえる、富良野エリア随一の人気店だ。

炭火で焼くサフォーク(990円)、ミルクラム(890円)、白ひつじ(790円)の3種類のジンギスカンは、どれも絶品! 秘伝のたれでいただく柔らかく臭みのないお肉は、一度食べたら病みつきになること間違いなしの美味しさで、熱烈なファンやリピーターが多いのもうなずける。

敷地内には「星に手のとどく丘キャンプ場」が併設されており、テントキャンパーやキャンピングカー、ライダーなど幅広いキャンパーから人気を集めている。北海道ならではの素晴らしいロケーション、キャンプ場のネーミング通り“手のとどきそうな”満天の星空に加え、朝に羊が放牧されてサイトに遊びに来るのもこのキャンプ場の名物。北海道に行ったらぜひ一度は訪れたい、道内屈指の人気フィールドだ。

中富良野ベベルイにある「ひつじの丘」。赤い屋根がトレードマーク

ジンギスカンは臭みがなく、苦手な人でも食べられる

テラス席から富良野の丘陵地帯を一望できるのも魅力のひとつ

併設の「星に手のとどく丘キャンプ場」。朝になると放牧された羊がサイトに遊びに来る

ひつじの丘 【住】北海道空知郡中富良野町ベベルイ ☎︎0167-44-3977 【時】11:00~15:30(5月1日~9月30日まで営業)【休】10月1日~4月30日 【P】有(30台) 【マップコード】349 169 883*16

 


旅グルマ紹介
ファンルーチェ・セレンゲティ 家族で快適に旅ができるキャンピングカー

今回の旅グルマは「ファンルーチェ・セレンゲティ」。トヨタ・ハイエースに居住空間となるキャンパーシェルをドッキングした、キャブコン(キャブコンバージョン)と呼ばれるカテゴリーのキャンピングカーだ。

大人5人、子供2人分のベッドスペースやキッチン、トイレルームを完備した車内は、まさに「動く家」。走行充電システムを組み合わせたサブバッテリー(生活電源)を搭載することで、エンジンを停止した状態でも車内で照明や冷蔵庫、電化製品を使用でき、旅先でも家と同様の快適な生活を送ることが可能だ。

ファンルーチェ・セレンゲティ 【ベース車両】トヨタ・ハイエース ワゴンGL 【乗車定員】7名 【就寝定員】大人5名+子供2名 【パワートレーン】直列4気筒2693㏄6速AT 【最高出力】160PS/5200rpm 【最大トルク】24.8kgm/4000rpm 【ボディサイズ】全長4990mm×全幅2100mm×全高2870mm 【価格】789万8000円~(税込)

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今回の立ち寄りスポットマップ


プロフィール

岩田 一成(キャンピングカーライフ研究家/ライター/HOT MIND代表)
1971年東京都生まれ。日本大学芸術学部文芸学科卒業・ 8年間の出版社勤務を経て2003年3月に独立。同年4月より、編集工房『HOT MIND』代表として編集業務の請負を開始。ライター・エディターとして、自動車専門誌を中心に様々なジャンルの雑誌・ムック製作に携わる。取材・インタビュー経験は3000件以上。座右の銘は、『商人ではなく、常に最前線に立つ職人であれ!』。

※「マップコード」および「MAP CODE」は、株式会社デンソーの登録商標です。
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