メルセデス・ベンツ日本は、初代から初のフルモデルチェンジを実施した新型「GLA」を発表し、全国のメルセデス・ベンツ正規販売店ネットワークを通じて、6月25日より予約注文の受付を開始した。なお、納車は2020年 7 月頃を予定している。
<クーペのようなスタイリッシュなエクステリア>
新型「GLA」は、前後のオーバーハングが短く、全体にパワフルでありながら、クーペのようなスタイリッシュな曲線を用いたデザインが特徴となっている。フロントはクローム仕上のアンダーガードと2本のパワードームを備えたボンネットがSUVとしての存在感とパワーを表現しており、ラジエーターグリル内には、メルセデス・ベンツのSUVに共通する特徴的なデザインのルーバーが装備されているほか、ヘッドライトは、上下方向に薄くシャープで抑揚の効いたデザインを作用している。AMGラインを選択した場合は、ラジエーターグリルは下部が広がる台形となり、ダイヤモンドパターンにクローム仕上げが施され、さらにバンパー下部左右に2本のフィンが配置されるなど、スポーティさを強調するデザインとなる。
サイドビューは、フロントフェンダーからリアフェンダー、そしてリアのコンビネーションランプへと回り込む面の張りが強調された力強いショルダー部と、クーペのようにリアにむかってなだらかに下降していくルーフライン、その二つに囲まれた、上下方向にスリムなサイドウインドウが採用され、サイドシルまでを覆うドアは乗り降りがしやすいだけでなく、ドア開口部、および乗員の衣服が汚れるのを防ぐとともに、側面衝突時の保護性能を向上している。
インテリアでは、Aクラスの基本的デザインを踏襲し、ダッシュボードはインストゥルメントクラスター上方のカウルを廃止。ワイドスクリーンディスプレイをダッシュボードの上部に置くことで、横方向のワイドさを強調するデザインとなっている。また、ダッシュボードの中央部と助手席前部の一部が切り取られているように凹んでいるデザインとなっているため、よりシンプルで室内空間の広さを強調する印象を与えている。ジェットエンジンのタービンを想わせるスポーティなデザインを採用した5つの円形のエアアウトレットは、エアアウトレットの奥の部分に色のアクセントを施すことで、アフターバーナーを想起させている。アンビエントライトは全64色と、先代モデルの約5倍に拡大し、64色を10種類の色彩の世界にまとめている。
<四輪駆動システム4MATICを搭載>
四輪駆動システム4MATICを搭載し、ドライバーがダイナミックセレクトのスイッチを操作することで、基本の前後トルク配分比を変化させることが可能となっている。四輪駆動クラッチを制御する特性マップは3つあり、一般的な走行状況における基本的な前後トルク配分比は、ドライブモード「ECO/コンフォート」で80:20、「スポーツ」では70:30となる一方、オフロード走行では、四輪駆動クラッチがセンターディファレンシャルロックのように働き、基本トルク配分は均等に50:50となる。どのモードにおいても路面状況に応じて連続的にトルク配分比を変化させることで、常に最適な駆動力の伝達を可能にし、オンロードでの安定性や効率性とオフロードでの走破性を高次元で両立している。また、センターコンソールにあるダイナミックセレクトのスイッチで「オフロード」を選択すると、トルク配分やABSのマネジメントにより、悪路走破性を向上するほか、マルチビームLEDヘッドライトが車両の直前部を広く明るく照らすモードとなり、障害物が発見しやすくなる。さらに、急なオフロードの下り坂を2km/hから18km/hの間で事前に設定した一定の速度で降りることができるDSR(ダウンヒルスピードレギュレーション)も装備されている。
<従来型より広く快適な室内空間を実現>
従来型と比較して、広く快適な室内を実現。運転席と助手席の着座位置は従来型より97mm高くなり、Aクラスとの比較でも140mm、Bクラスに対しては52mm高くなっており、全方位の視認性が向上するとともに、乗降性も向上している。後席のレッグスペースは、標準状態で従来型より116mm広くなり、前後方向のゆとりが大幅に向上し、140mm調整が可能な60:40分割の前後スライド機構をにより、後ろにスライドさせて乗員に広くて快適なレッグスペースを確保したほか、前にスライドさせて積載性を向上することが可能となっている。また、バックレストの角度は7段階の調整が可能で、快適性の向上に貢献しているほか、リアシートのバックレストは40:20:40分割可倒式を採用している。さらに、「EASY-PACK自動開閉式テールゲート」を標準採用している。
<MBUXとワイヤレスチャージング機能>
対話型インフォテインメントシステムMBUX(メルセデス・ベンツ ユーザーエクスペリエンス)を搭載しており、人工知能による学習機能で、特定のユーザーに適応する個別対応能力を備えているほか、高精細ワイドスクリーン コックピット(10.25インチワイドディスプレイでタッチスクリーン操作対応)や、自然対話式音声認識機能を備えたボイスコントロールなども装備している。また、Qi規格対応機種の携帯電話を無線充電する「ワイヤレスチャージング機能」を前席に全車標準装備している。
<Sクラスと同等の安全運転支援システムを採用>
新型「GLA」は、Sクラスと同等の安全運転支援システムを採用しており、歩行者や車両の飛び出しを検知した場合や先行車両や障害物を回避できない場合の自動緊急ブレーキによる被害軽減機能、車線維持機能、斜め後ろの死角の車両との衝突回避を支援する機能などが備わっているほか、ステアリングアシストも採用している。また、システム起動時に高速道路上で自動停止した場合、30秒以内(一般道は3秒以内)であれば自動再発進が可能となり、渋滞時のドライバーの疲労を大幅に低減する。その他にも、革新技術「アクティブレーンチェンジングアシスト」、「アクティブエマージェンシーストップアシスト」も採用している。
<テレマティクスサービス「Mercedes me connect」>
自動車が通信することによりカスタマーの利便性を向上する先進的なテレマティクスサービス「Mercedes me connect」を採用し、「24時間緊急通報サービス」などを最長10年間無償で提供する「安心安全サービス」、「Send2Car」などを3年間無償で提供する「快適サービス」の2つのサービスカテゴリーから構成されている。
<パワフルな2.0リッター直列4気筒クリーンディーゼルターボエンジンを搭載>
「GLA 200 d 4MATIC」には、最高出力150PS(110kW)/最大トルク320N・mを発揮する2.0リッター直列4気筒クリーンディーゼルターボエンジン「OM654q」を搭載し、力強い加速性能と低振動で高い静粛性を両立させている。ターボチャージャーには、可変タービンジオメトリーを採用しており、低回転域から高回転域まで全域でトルクフルな加速を可能にしているほか、日本市場で販売される乗用車では他に類を見ない排出ガス処理システムの「マルチウェイ排出ガス再循環(EGR)」を搭載している。また、新開発の8速デュアルクラッチトランスミッション「8G-DCT」を組み合わせており、様々な状況で最適なギアを選択することで、環境性能や動力性能に貢献する。
<価格(消費税込)>
502万円