日産、北米で新型「ローグ」を発表。現行エクストレイルと比較してみた

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20年中にもフルモデルチェンジか、といわれる日産エクストレイルだが、それに先駆け、北米日産は6月15日に新型ローグ(日本名:エクストレイル)を公開した。北米では20年秋の発売を予定している。

仕様や装備の違い等により細部は変更される可能性はあるが、4代目となる新型エクストレイルは、ほぼこの新型ローグと同様の内容となるはずだ。というわけで、公開された新型ローグの各部を見てみよう。

ちなみに現行エクストレイルは、まず2013年11月に北米で2代目ローグとして発売、それから1ヵ月後の12月に日本で3代目エクストレイルとして発売された。今回も同じようなタイミングなら、年内にも日本仕様の新型エクストレイルが登場することになりそうである。

【エクステリア】

初代、2代目までタフなギア感を思わせるスタイルだったエクストレイルだが、現行の3代目ではコンセプトを変更し、スマートな都会派SUVとしての印象を強めた。新型はこの路線を踏襲しつつ、上質感と力強さを高めた印象だ。

新型のボディサイズは全長4648mm×全幅1839mm×全高1699mm。現行モデルに比べると全長は42mm短く、全幅は19mm拡大、全高は41mm低くなっている。よりワイド&ローとなり、これは最近の各社のミドルクラスSUVに共通する傾向といえるが、新型ローグの場合、極端にワイドになったわけではないので、取り回しのしやすさは、ほぼ現行モデルと変わらなさそうだ。なお、ホイールベースは2705mmで変更はない。

フロント周りはVモーショングリルを大型化。ヘッドランプとポジションランプは分離され、個性と力強さを強めた印象だ。デザイン的にはセレナにも共通する配置だが、オーソドックスでスッキリとした現行モデルに比べると、好き嫌いが分かれるかもしれない。

サイドビューは、全体としてはキープコンセプトで進化といったところ。ただし、緩やかな曲線を用いて動きをイメージさせる現行モデルに比べ、新型は直線基調でやや男性的。機能性やスポーティ感を強めている印象だ。

リヤは大きく変わった部分。真後ろから見ると台形シルエットの現行モデルに対し、新型は箱型に近いシルエットで、居住空間がより広くなっていることが予想される。日産でも新型のポイントとして後席の快適性向上をアピールしており、期待できるだろう。またリヤハッチもシンプルで直線的なデザインになり、ボディ全体の統一感を持たせている。荷物も積み込みやすそうだ。

【インテリア】

室内空間、特に運転席周りはインターフェースや装備の進化もあって、世代の違いがハッキリ出るところ。登場当時はオーソドックスだった現行モデルも、今見るとちょっと古い感じだ。

新型では質感が大幅に向上。どっしりとしたセンターコンソールなど、1クラス上の上質な雰囲気だ。シフトレバーも電子式となり、スッキリとまとめられている。インパネ上面に9インチのセンターディスプレイを配したほか、メーターは12.3インチの液晶パネルを採用。さらに10.8インチのヘッドアップディスプレイも備えている。

【パワートレーン】

北米ローグが搭載する2.5Lエンジン

ほぼイコールの北米ローグと日本仕様のエクストレイルだが、ちょっと異なりそうなのがパワートレーン。

今回発表された北米仕様の新型ローグは、NAの2.5L直噴ガソリンエンジンを搭載。従来エンジンの改良型で最高出力は181HP、最大トルクは181lb-ftを発生する。トランスミッションはCVTを採用。駆動方式はFFと4WDが設定される。

これに対して日本仕様の新型エクストレイルは、新開発の1.5L可変圧縮比エンジンとモーターを組み合わせたe-POWERが搭載されるといわれている。どのような走りを見せてくれるか、期待したいところだ。

 

【先進運転支援技術】

日本でのプロパイロットに相当する「プロパイロット・アシスト」を搭載するが、さらに次世代レーダーと最新カメラの採用で性能がさらに強化されているという。

また安全装備では全方位運転支援システム「セーフティシールド360」(日本名:360°セーフティアシスト)を装備するほか、10個のエアバッグなども搭載している。

日本での仕様は公表されていないため、北米仕様と同等となるかはわからないが、かなり充実したものになると予想される。こちらも大いに楽しみなところだ。(編集部)

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