【ワンダー速報】新型ハスラー試乗!見た目の変化は少なくとも、走りと内装は大幅進化!

試乗レポート

201912月に発売されたスズキの新型ハスラーですが、遅ればせながらの試乗レポートとなります(試乗は3月に行っています)。

3月までN-BOXオーナーだった私ですが、改めてスズキの軽自動車の実力には驚かされました。

▪️力強さを増したエクステリア

今回試乗させていただいたのは、ハスラーの上位グレード、HYBRID X ターボ(4WD/2トーンカラー)で車両本体価格は1,790,800円からとなっています。

パッと見は先代ハスラーと見間違えるほどのキープコンセプトなんですが、よく見ると結構デザインは密度感が増して質感が向上していました。

先代ハスラーと一瞬区別が付かないほどキープコンセプトなエクステリアだが、各所のディテールの質感は向上

先代ハスラーもだいぶ売れたモデルでしたが、良さをさらに際立たせたフルモデルチェンジになっています。

超キープコンセプトながら、先代は角丸がもっと丸かったのに対し、新型ではエッジが立ったデザインになっています。

ボンネットフードのボリュームが増し、バンパーはボディ同色に塗られ、より力強いガードが付いたような、ある意味より男性的になったとも言えます。

今回のフルモデルチェンジで、アプローチアングルも改善されて悪路走破性も高まっている模様。カラードのバンパー部分も迫力を増して、より男性的な印象になりました。

丸目のヘッドライトは先代から踏襲されていますが、ハイビームアシストを標準装備するなど性能面では向上しています。

ポジションランプやロービーム、ハイビーム、フォグランプはLEDですが、ウインカーは豆球です。

先代ハスラーと比較するとよりスクエアになったサイドビュー。リアクォーターウインドウができたのも見た目に新しい

続いてサイドビューを見てみましょう。

先代ハスラーと比較すると、ボンネットフードの厚みが増して直線的になり、リアクォーターウィンドウが付いて6ライトウィンドウになったのが一番の特徴でしょう。

2トーンカラーのルーフも、リアクォーターウインドウまで囲うようになっているのもデザイン上のアクセントになっていて、新型と識別できる数少ないポイントかも。

ボディサイズのディメンションは軽自動車の規格いっぱいで同じですが、全高は先代より高められています。

そしてバックガラスやAピラーなどがより立たせられたデザインになっているので、スクエアな印象が強まりました。

試乗車のHYBRID Xターボには15インチアルミホイールが標準装備となっていましたが、デザインもなかなかタフな感じで、新型ハスラーのエクステリアにマッチしています。

エクステリアで一番変わったのがリアビュー。直角に近くなったリアエンドと四角いリアコンビネーションランプが特徴

続いてはリアビューですが、リアデザインは先代よりボクシーになって迫力が増しています。

スクエアな印象になったので、よりジムニー感が出ている気がします。

ジムニーのデザインが好きで購入を検討している人もいると思いますが、納期が長かったり2ドア故の使い勝手の悪さなどで断念した人も多いはず。

そういう方には、4枚ドアのジムニーとしてハスラーを検討しても良いんじゃないかなと思いました。

室内は確実にハスラーのほうが広く使いやすいですからね。

リアコンビネーションランプはウインカーもバックランプも豆球です。

このあたりはホンダのNシリーズのほうがフルLEDだったりするので見栄えは良いです。

マフラーは切りっぱなしのものが見えるタイプですが、これも無骨でジムニーっぽくて許せてしまいます。

▪️大きく進化したインテリア

続いては新型ハスラーのインテリアを見ていきましょう。

まずは運転席ドアですが、先代ハスラーでは運転席窓は2分割になって三角窓が付いていましたが、今回は一枚ガラスになって広々となりました。ドアトリムは、試乗車のハイブリッドXターボではファブリックが貼られていて質感もGOOD

転席ドアの内側は上位グレードではファブリックが貼られ、ボディ同色のパネルが付いて見た目にも明るい

さらにボディ同色の加飾パネルが付いていて、見た目にも良いです。下位グレードではこうしたファブリックやパネルはありませんでした。

シートは、こちらもボディカラーとコーディネートされたカラーリングとなっています。座面幅もしっかり取られていて、リフト機構も当然備わっているのでどんな体型の人も適切なドラポジをとることができます。ただ、残念なのは、ステアリングにテレスコピック機能はなし。

実はジムニーではシートのリフト機構すら付いてないのを考えれば、ハスラーのほうがだいぶまともです。

ジムニーとは異なり、シートのリフト機構が備わるのも利便性が高い。ステアリングのテレスコピックはジムニー同様無し

先代ハスラーの内装はカジュアルでPOPな感じがしていましたが、新型ハスラーではエクステリアだけでなく内装も男性的になりました。

特徴的なのは、○が3つ並んだようなインテリアデザイン。

ボディ同色になっているのもデザインのアクセントになっています。

ゴツゴツとしたシボがついていたり、タフなギアと言ったG-SHOCKの腕時計のような良さがあります。

新型ハスラーのインテリアは大幅進化。円形を3つ並べたインパネが特徴で、タフなギア感がある

インパネに鎮座する9インチのナビはオプションですが、ハスラー専用で作られているグラフィックは見た目もGOODです。

ナビ、車両設定、音楽、と3つに分割されたメニュー画面になっていますが、この画面で地図をもっと大きく、運転席側に表示できていたら、1画面で必要な情報を得られてGOODだったのですが。

9インチという巨大なナビ画面は、3分割されたホーム画面で必要な情報が得られる

CDDVDのスロットがあるのも◎。最近のナビはCD入らないの増えてきましたからね。

ナビ画面の下にはSNOWモードやGRIP CONTROL、ヒルディセントコントロールなどの物理スイッチがあるのは、軽自動車としては異例です。雪道やオフロードを走る人は、新型ハスラーはかなり重宝できそうな気がします。

スノーモードやヒルディセントコントロールなどの本格的な悪路走破用のモード切替を物理スイッチで用意

今回のハスラーでは、360°ビューモニターも5.5万円程度のオプションで用意されています。

インパネ下部にはUSBポート1口とシガーソケット、そして運転席助手席のシートヒーターがあります。

ハスラーはシートヒーターが全グレードで標準装備なのは嬉しいですねぇ。

冬場は必須とも思える装備ですからね。

トヨタではRAV4やハリアーなどではシートヒーターや360°モニターは、上級グレードにしか付かないセコイ仕様になっていますが、軽自動車にオプション設定や標準装備化できるくらいなんだから、こうした装備はユーザーの足元を見ること無く選択できるようにしてもらいたいものです。

軽自動車としてはまだ珍しい360°ビューモニターをオプション設定

そして忘れてはならないのがパーキングブレーキですが、残念ながら新型ハスラーでは電動パーキングブレーキは非採用。

足踏みブレーキになります。

電動パーキングブレーキ+ブレーキホールド機能があると、信号停止時などにブレーキペダルを踏み続けなくても、停止状態が保持されるようになってめちゃくちゃ楽です。

さらに、アダプティブクルーズコントロールが全車速追従になり、停止保持機能もつくようになります。

これは使ってみるとめちゃくちゃ便利なので、体感したことがない人はぜひ味わって欲しいところです。

軽自動車でも、日産のデイズ、ルークス、三菱のeKシリーズ、ホンダのN-WGN、そしてダイハツのタフトなど、電動パーキングブレーキを採用している車種も増えてきているので、今後はスズキも対応せざるを得ないのではないかと思います。

その中ではやや浮いて感じるステアリングホイールは、他車種と共有だけに仕方ない

続いては、新型ハスラーのステアリングホイールですが、個人的にはこのステアリングホイールのデザインだけが、今回のインテリアデザインからは浮いて見えます。他車種の流用パーツなので仕方ないですが、機能性は十分です。

ステアリングスイッチの右側で、アダプティブクルーズコントロールなどを調整できます。

そしてメーターは大きなスピード1眼タイプに4.2インチのマルチインフォメーションディスプレイが備わります。

タコメーターはマルチインフォメーションディスプレイ内で切り替えれば表示できますが、個人的には常時みたいので、物理的にある方が良かったですね。

マルチインフォメーションディスプレイではいろいろな情報を切り替えることが出来、ハイブリッドのエネルギーフローも見ることができます。

スペーシアにあったガラス投影式のヘッドアップディスプレイはハスラーでは採用されませんでした。

続いて助手席ですが、先代はフロントシートはベンチシートでしたが新型からセパレートになりました。

その間には紙パックも置けるドリンクホルダーと、カバンなどをひょいと置けるスペースになっています。

このほうが実用的ですね。それでもちゃんと助手席と運転席間の左右ウォークスルーはできます。

アームレストは運転席側のみ装備されます。

フロントシートは先代ではベンチシートだったが、新型ではセパレートとなり運転席・助手席間にドリンクホルダーと物置を完備。運転席側のみアームレストがある

助手席のダッシュボードは特徴的な円形部分には4つ穴が空いていて、オプションのバンドをつければ、物を挟んで固定して置けるようになります。そしてその部分は開閉式になっていて、開けば1.5kgまで物を置けるテーブルになります。

中にはティッシュボックスを立体的に置けるような段差も用意されていて、工夫されていますね。

助手席には大型の物入れを完備。テーブルにもなる

円形部分の下には、むき出しのトレーと、さらにグローブボックスも完備。

今回のハスラーでも、スズキではお馴染みの助手席下の取り外し可能なトレーも健在。

靴とか入れておくにも便利。

新型ハスラーは収納においてはかなり充実していますね。

▪️広大な後席スペース

新型ハスラーの後席ですが、足元空間は驚くほどに広いです。

身長173cmの私のドラポジに運転席を合わせても、後席膝前にはコブシ4つ分くらいのスペースがあります。

ミニバン級の広さです。下手なセダンでは太刀打ちできないですね。

さらにシートバックポケットも運転席、助手席側に完備されています。こちらの試乗車には助手席側シートバックにパーソナルテーブルまで完備!

助手席側のシートバックにはテーブルも完備(グレード別設定)

このパーソナルテーブルは上位グレードXに標準装備。ドリンクホルダーやコンビニフックまで完備されています。

ハスラーの収納スペースはかなり豊富に用意されていて、後席はリクライニング機構&スライド機構付きで利便性も良好です。

ラゲッジに荷物を積みたいときなどは、前にスライドさせると20cm弱くらいは拡大できます。ただし、後席のアームレストは備わりません(付いてるのはN−BOXくらい)。

▪️ラゲッジスペースは防汚加工で実用性抜群!

最後にラゲッジスペースですが、こちらもアイデアが満載です。

シートバックやフロアは防汚加工がされていて、スノボなど濡れものを載せても拭き取ることができるのは遊びにガンガン使えそう。

ラゲッジスペースは撥水防汚加工がされており、ウインタースポーツやアウトドアにも便利

そして、今回の新型ハスラーから、ラゲッジ側からでもシートバックの紐を引っ張れば、後席をスライドさせることができるようになりました。これも実用性ありますね!

さらに、ラゲッジアンダーには取り外し可能な大型トレーがあります。

これも防汚加工されているので、靴とか汚れ物を収納しておけるのは良いですね。取り外し可能なので、水洗いもOK

ラゲッジアンダーには取り外しできる大型トレーも完備

そして後席を倒せば完全にフラットな荷室になります。

運転席助手席を前までスライドさせると、前席までを使ったフルフラットモードになります。

車中泊などをするにはこのモードが良さそう。

後席はラゲッジ側から倒したりスライド可能なのも使い勝手が良い。倒せばフラットな荷室になる

他の軽自動車ではここまでフラットになる車も少ないので、本当にアウトドアに特化した車になっているなと感心しました。

新型ハスラーの内外装の詳しいレポートは、以下の動画もご参照ください。

▪️走りは骨太!運転支援も充実

続いては試乗ドライブフィールです。

試乗車はターボだったので、走りは軽自動車とは言えトルクフルで、しかもスズキはマイルドハイブリッドも組み合わされているので、アイドリングストップは完全停止前から先読みで始まり、さらに再始動もセルを回さずにバッテリー駆動なのでとても静かにエンジン始動します。

そしてドライブフィールは、スズキらしいどっしりとしたステアフィールで、車高の高さをあまり意識させないキビキビさがあります。

運転支援においては、アダプティブクルーズコントロールは全車速追従タイプのものが装備されています。

ただ、電動パーキングブレーキが付いていないので停止保持機能がなく、前車に追従して完全停止までした後、2秒すると前に進んでしまいます。これは惜しいポイントです。

ただ、それ以外は本当に不満なく仕上がっているので、電動パーキングブレーキにこだわらない人にはかなりおすすめできる軽自動車ではないでしょうか。

特に本格的な4WD機能を有している軽自動車も少ないので、降雪地域に住んでいる方は頼れる一台になりそうです。

試乗ドライブフィールの詳しいレポートは、動画でも見ていただければ幸いです。

[ドラヨス]
月間71万PVのブログ「ワンダー速報」と、月間330万再生以上のYouTubeチャンネル「ワンソクtube」の管理人。
クルマ買うチューバーを自称し、年に何台もクルマを購入してレビューするスタイルが好評。

ワンダー速報ブログ:https://wansoku.com/

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