クルマとウォッチメーカーとのパートナーシップから生まれた特別なコラボレーションウォッチ。今回紹介するのは、スイス・ジュネーブのウォッチブランド「ロジェ・デュブイ」と「ランボルギーニ」のレーシング部門「スクアドラ・コルセ（SC）」とのコラボ最新作「トータルブラック エクスカリバー ウラカン」だ。
エクスカリバー ウラカンのブラックエディション
ロジェ・デュブイは、提携をスタートした2017年よりグランドコンプリケーションとも呼ばれる複雑機構を搭載した数々のコラボウォッチを展開している。その中のひとつがランボルギーニ「ウラカン」の名が付けられた「エクスカリバー ウラカン」。昨年は日本限定モデルも発売されるなど、一部愛好家には知られた超が付く高級腕時計だ。
今回のトータルブラックは、ケースからベゼルに至るまでオールブラックの装いが与えられた、同コレクションの最新ウォッチとなる。
超絶機構とメカニカルな独自デザイン
エッヂのあるデザインはランボルギーニとも共通
その新作モデルは、スケルトンムーブメントと大胆かつ力強いベゼル＆ケースのデザインが特徴で、腕時計の“エンジン”として、ランボルギーニSCとの提携によって開発されたキャリバーRD630を搭載。12度傾斜させたエスケープメント、リムタイプのローターが見える独創的な自動巻きのメカニズムがダイヤルから鑑賞できる。
機能美を生み出す独自のスケルトンキャリバー
さらに、ケースとベゼルにブラックDLCチタンを採用し、ブラックのアルカンターラストラップとの組み合わせでオールブラックを実現。より精悍でメカニカルな印象が引き立つ仕上げとなっている。
また、キャリバー上部に取り入れられたデザインは、ウラカンのエンジンルームに取り付けられたストラットタワーバーのブリッジをイメージ。コラボモデルの象徴のひとつでもあり、まさにエンジンルームを思わせる意匠だ。
1月に披露された新型ウラカンEVO RWDのエンジンルーム
そして、ケースバックから覗くローターデザインは、ホイールリムをイメージ。機能面では、ツインバレルのパワーサプライによりパワーリザーブ60時間を確保。6時位置は日付表示となっている。
ホイールを思わせる自動巻きのローター
時計師の時代を切り開いたロジェ・デュブイ
ロジェ・デュブイは、普段の生活の中で見ることは稀な高級腕時計ブランドのひとつ。
その始まりは1995年、ブランド名でもある時計師のロジェ・デュブイ氏と実業家のカルロス・ディアス氏によって設立。現在はリシュモングループの傘下となりコレクションも数多いが、初期は通常モデルでも最小28本からの極端に少ない限定数を展開していたことから、知る人ぞ知るマニファクチュールであった。
その腕時計はゴージャスかつイノベーティブとよく表現される通り、独創的なデザインと複雑なコンプリケーションからなるコレクションが多い。
リリースには明記されていないが、新作モデルの価格はエクスカリバー ウラカンの他コレクションと同様、500万円を超えると思われる。手首上の圧倒的な存在感も相まって、やはりランボルギーニオーナーにふさわしい成功者だけが持てるタイムピースともいえる。
ランボルギーニ、生産再開のアナウンス
サンタアガタ・ボロネーゼの本社
一方、ランボルギーニからは、新型コロナウイルスの影響により一時停止していた生産活動を、5月4日から再開すると発表があった。
生産活動が停止している間、ランボルギーニでは工場の一部をサントルソラ＝マルピーギ総合病院で使用する医療用マスクとフェイスシールドの生産に充てたほか、シアレ・エンジニアリング・インターナショナルグループと人工呼吸器の設計、生産にも取り組んでいた。
生産工場の一部を、医療用マスクとプレキシガラス製保護シールドの生産部門へと転換
また5月7日には、新型「ウラカンEVO RWD スパイダー」のオンライン発表も行われる予定だ。
このモデルは、「ウラカンEVO」をランボルギーニの原点でもある後輪駆動（RWD＝Rear-Wheel Drive）にしたEVOシリーズの新エディション「ウラカンEVO RWD」のオープントップと思われる。
こちらは発表後に改めて紹介したい。
トータルブラック エクスカリバー ウラカン
Excalibur Huracán RDDBEX0829
ムーブメント：RD630SQ Caliber（自動巻）
振動数：28,800回/時（4Hz）
パワーリザーブ：60時間
ケース：チタニウム（ブラックDLC）
ケース径：45mm
ケース厚：14mm
防水：5気圧（50m）
ストラップ：ラバー、アルカンターラ®
バックル：インターチェンジャブル、ブラックDLCチタニウムのトリプルフォールディング
