【日産】
・キックス
6月発売予定のコンパクトSUV。「ジューク」より一回り大きいが、実質的な後継モデルとなる。
個性的なデザインのジュークとは異なり、オーソドックスなコンパクトSUVのスタイルを採用しているので、幅広い層にアピールできそうだ。また、これにより広い室内空間を確保しているのもメリット。
パワートレーンは、1.2L+モーターの「e-POWER」のみ。基本的には現行ノートに搭載しているものと同じものを改良して搭載すると思われる。運転支援装備「プロパイロット」も搭載。
・アリア
ミドルクラスSUVのEVで、21年初頭に登場予定。
EV専用に開発された新型プラットフォームを採用。モーターは前後に2つ搭載し、高い走行性能を発揮する。航続距離等はまだ未公表。
「プロパイロット2.0」等も搭載するなど、日産の最新技術がフル搭載される。ということで、やや高めの価格になることが予想される。拡販よりもイメージリーダーとしての役割を担うことになりそうだ。
・新型ノート
一足先にモデルチェンジしたヤリス、フィットに続いて、ノートもいよいよ20年秋フルモデルチェンジ予定。8年ぶりの一新となる。
コンセプトの変更はなく、実用的なコンパクトカーとしての立ち位置は変わらないが、プラットフォームは一新、パワートレーンは改良版e-POWERを搭載し、基本性能を向上させる。
3列シート車の設定やスライドドアの採用も噂されるが、これらはノートをベースにした派生車として別シリーズで展開される可能性が高い。
・新型エクストレイル
20年年末に一新予定。新型は4代目で7年ぶりの一新。
次期三菱アウトランダーとプラットフォームを共用する姉妹車として、同時にフルモデルチェンジ。都市型クロスオーバーSUVとしての性格を強め、やや上級にシフトする。
パワートレーンは次世代ガソリンエンジン及びe-POWERを搭載。非常に強力なライバルが多いミドルクラスSUV市場の中で、再び人気を取り戻せるか、期待したいところである。
【ホンダ】
・新型N-ONE
Nシリーズのハッチバック。初代モデルは2012年に登場し、個性的なデザインを売りにしたが、20年3月に生産を一旦終了している。
新型は11月に発売予定。デザインは初代モデルを踏襲するが、プラットフォームは刷新し、現行N-BOXと共用、またホンダセンシング等の先進装備もN-WGNと同等のものになるだろう。
N-BOX、N-WGNに比べ、販売台数は多くは見込めないが、他にはない個性的なスタイルのため、一定の需要は確保するものと予想される。
・新型ヴェゼル
12月頃フルモデルチェンジ予定。7年ぶりの一新。フィットをベースにしたコンパクトSUV。
エクステリアデザインは大幅に変更され、クーペスタイルを採用。プラットフォームは新型フィットと共用、ボディサイズも現在とほぼ同等となる。
パワートレーンはガソリンとHVが搭載され、HVはフィットと同じ2モーター方式のe:HEVが搭載される。
現行モデルは実用性にも優れたコンパクトSUVとして高く評価されたが、ライバルが少なかったことも売れた要因といえるだろう。しかし新型はC-HRの他、ヤリスクロス、ライズ、キックスなどとも競合。コンパクトSUV市場は超激戦区となっているだけに、ホンダとしても気合の入ったモデルとなりそうだ。
・Honda e
ホンダ初の量販EV。10月発売予定。
先に披露された欧州仕様車は全長3895mm×全幅1750mm×全高1512mmでフィットよりやや短いサイズ。乗車定員は4人。
航続距離は約220㎞。バッテリーは床下に設置し、駆動用モーターで後輪を駆動させる。ホンダとしては航続距離よりも走行性能を重視したとしている。モーターならではの力強いキビキビとした走りが楽しめそうだ。
既に予約を開始した欧州では2グレードあり、装備と出力が異なっている。ドイツでの価格は標準(136ps)が約350万円、上級のアドバンス(154ps)は約390万円。日産リーフの価格が332万円~419万円だから、ほぼ同等レベル。補助金はあるが、車両サイズや航続距離を考えると、ちょっと高めに感じられるのが正直なところだが、コンサバなリーフに対して、こちらは先進装備がモリモリ。その辺りの楽しみも考えれば、結構アリかも。