レイ・フロンティアとイード、新型コロナ感染拡大防止のための技術活用やデータ提供を公表

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ライフログアプリ「SilentLog(サイレントログ)」を提供するレイ・フロンティアとイードは、自動車技術会フェロー/筑波大学非常勤講師の今井武氏をアドバイザーに迎え、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための技術活用やデータ提供を行っていくことを公表した。

 

今井氏は、本田技研工業にてカーナビの開発からテレマティクスサービスへの進化の指揮をとり、2011年東関東大震災時にテレマティクスカーナビ(インターナビ・プレミアムクラブ)とパイオニア・スマートループから集められた位置情報データを用いて「通行実績情報マップ」を公開し、その動きはトヨタ、日産も加わりITS Japanとしての集約データ活用に発展、後の熊本地震や岡山や千葉の豪雨でも社会インフラとして活躍した経緯がある。

 

レイ・フロンティアは、4月1日に新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が、「プライバシーの保護や個人情報保護法制などの観点を踏まえつつ、感染拡大が予測される地域でのクラスター(集団感染)発生を早期に探知する用途等に限定したパーソナルデータの活用も一つの選択肢となりうる。」と提言したことを受け、同社が提供する個人のライフログやGPSの位置情報を記録するライフログアプリ「SilentLog(サイレントログ)」のすべての機能の無償開放を始めており、また、集まった匿名データを分析し、「上野公園のお花見自粛実態調査」「東京駅利用者のピークタイム変化の調査」「北海道および沖縄地区の人口動態比較」「都道府県間の移動者数調査」「愛知県、福岡県の繁華街エリアの動態分析」「外出自粛による観光と医療機関への影響」「外出自粛後の歩数量調査」を相次いで公開して、社会における移動量抑制が機能しているかどうかの検証を進めている。

 

サイレントログは、2014年10月よりサービスを開始したiPhone向けライフログアプリで、ユーザーは行動ログ(滞在、徒歩、各種移動体) が自動で記録されることで、日記代わりに利用することが可能となっている。レイ・フロンティアでは、「SilentLog(サイレントログ)」」から蓄積した、1日2000万件の膨大な緯度経度データを活用して行動予測モデルを構築し、その技術をBtoB向けの位置情報分析プラットフォーム「SilentLog Analytics」として、日本国内にとどまらず、欧州や東南アジアなど国内外の企業に対してサービスを展開している。 サービスは、自動車や鉄道などの交通分野(商品ブランド:モビリティ・フロンティア)、人流データ等のマーケティング・リサーチ、人の動態分析を必要とするヘルスケアなど多様な分野に応用されている。

 

今後レイ・フロンティアとイードは、今井氏の経験からのアドバイスや個人情報取り扱いの客観的な指摘を受けながら、「SilentLog」アプリや「SilentLog Analytics」の技術を使った社会貢献、地域貢献に向けた取り組みを強化していくと述べている。

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