【JCCS2020】ナッツRV、大規模設備投資と人気モデル刷新で年間生産台数1000台を目指す

キャンピングカー イベント

創業30周年の節目を迎えた今年、ナッツRVは同社を代表するモデルである「クレアシリーズ」と、ロングセラーモデル「クレソンシリーズ」を刷新。国内最大級のキャンピングカーショー「ジャパンキャンピングカーショー2020(JCCS2020)」で初披露した。

クレアはビッグマイナーチェンジの位置付けで、新しいカラーリングやシーケンシャル式ウインカーの採用、空力特性に優れるシェル形状への改良が行われた。一方、クレソンはボディシェルという基幹部位から見直され、製造工程も含め大きな変更が行われた。このフルモデルチェンジを受け、正式名称もクレソンボヤージュからクレソンジャーニーへと進化した。

クレア5.3 タイプW
テールランプもシャープな造形になり、ウィンカーもシーケンシャル式を採用
 
 

超断熱コンポジットパネルでEVOの能力を最大限発揮

新モデルに共通する最も大きな変更点は、その見た目以上に変化した新しいシェル構造にある。特にクレソンジャーニーは、FRP一体成型だったボディを、FRPバンクとFRPパネルで構成した「エクシードシェル」に変換。さらにアルミニウムパネルとのハイブリッドシェルを採用しているクレアも含め、パネルはベニヤを外して外装材と同じ素材へと変更。より密着性が増したことで、キズが付きにくく、断熱性・耐久性にも優れ、かつ軽量化と高い安全性をも確保した。

クレソン タイプX
ボディをFRP一体成型からエクシードシェルへと変換
リヤ常設ツインベッド仕様のタイプW
 

この新型シェルはそれだけにとどまらず、超断熱コンポジットパネルを両側面と背面だけではなく、天井と床にも使用。驚異的な断熱効果と保温性が得られたことで、特に家庭用エアコンの消費電力軽減にも寄与。急速充電システムを搭載したEVOモデルであれば、その能力を最大限に発揮でき、まさに電力ストレスとは無縁のクルマ旅ができることになる。

設備投資による生産力向上で年間生産台数1000台の大台へ

この新型シェルの量産化を実現させたのは、生産力を飛躍的に向上させるための大規模な設備投資とともに、超断熱コンポジットパネル生産工場を本社に新設したことが背景にある。

導入された機器は主に、オートアプリケーションマシン、ホットプレスマシン、CNCルーターと呼ばれるカットマシン。オートアプリケーションマシンは、接着剤をむらなく均一に塗布する機器で、作業工程の大幅な短縮を実現。ホットプレスマシンは、時間・温度をコンピューターで制御しながら熱圧着で複合パネルをプレスするマシンで、乾燥工程を踏まないため生産時間を大幅に短縮。加えて、品質も高いレベルで均一化。従来は手作業でカットしていたパネルは、コンピューター制御によるCNCルーターの導入により、正確で歪みのないパネルの安定供給を可能にした。

キャンピングカー業界では他に類を見ないこれら設備の導入と主力モデル2車種の刷新により、ナッツRVは2020年の年間生産台数目標を、昨年の約850台を大きく上回る1000台に設定。キャンピングカー産業そのものをワンランク上のステージへと昇華させるビッグビルダー誕生に向けて舵を切った。

JCCS2020ではボーダー&クレア、クレソンを全面展開

ナッツRVは、JCCS2020の出展社の中でも最大規模のブースを展開する。

これまでは、バンコン(バンコンバージョン)等も含めたフルラインを出展していたが、今年は趣向を変え、旗艦モデルのボーダー&新型クレア、クレソンのみを展開。ゆとりあるスペースで、各タイプのレイアウトをじっくり見ることができるブースとした。

毎年多くの来場者で賑わうナッツRVブースだが、完成度が増した2大モデルのデビューという話題性もあり、今年はこれまで以上の活況が予想される。

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