日産は、「日産アートアワード2020」の開催、並びにアワード展に参加するファイナリスト5名を発表した。また、ファイナリストの作品を展示する「日産アートアワード2020」展(会期:2020年7月~)を「ヨコハマトリエンナーレ2020」の期間中に、横浜にて開催する。
「日産アートアワード」は、日産自動車が創業80年を迎えた2013年、「人々の生活を豊かに」というビジョンのもと、現代美術における優れた日本のアーティストを支援し、次世代へと続く日本の文化発展の助力になることを目指して発足した現代美術のアワードである。第3回までは隔年で開催していたが、第4回となる「日産アートアワード2020」では、日本を代表する現代アートの国際展である「ヨコハマトリエンナーレ2020」と開催時期を合わせ、2020年に開催する。
「日産アートアワード2020」展に出展するファイナリストは、風間サチコ(1972年東京都生まれ)、土屋信子(神奈川県生まれ)、潘逸舟(ハン・イシュ、1987年上海生まれ)、三原聡一郎(1980年東京都生まれ)、和田永(1987年東京都生まれ)の5名で、2019年5月にイタリア・ヴェネチアにて行われた第一次選考会にて、候補者推薦委員により選出された28組の現代アーティストの中から選出された。今後、ファイナリストは約1年後に開催される「日産アートアワード2020」展へ向けて新作を制作し、国際審査委員会による最終選考にてグランプリが決定され、また、来場者からの投票によりオーディエンス賞が選出される。
第2回、第3回では、本アワードがアーティストにとってさらなる飛躍の通過点となることを期待して、グランプリ受賞者へ賞金に加えてレジデンスの機会(第2回:ロンドン、第3回:ニューヨーク)を提供しており、今回も、ファイナリストには賞金100万円、グランプリ受賞者には賞金300万円(ファイナリストの賞金100万含む)と海外レジデンスの機会などを提供する予定となっている。
ファイナリストの選考を行った国際審査委員のスハーニャ・ラフェル氏は第一次選考を振り返り、「選ばれた5人は、日本だけでなく、現代社会でアーティストが対峙している問題に対する多様な考えを表現していました。」と述べた。また、同審査委員ローレンス・リンダー氏も、「今回は多様なアーティストが揃い、表現方法もパフォーマンスから木版、立体表現と多岐に渡っています。秀でた5名の作家が展覧会に向けて何を生み出すかがとても楽しみです。きっと素晴らしい展覧会になることでしょう。」と語った。