SUV離れの卓越したハンドリング性能,ジャガー・E-PACE試乗

試乗レポート

ジャガー・E-PACEは、ブランド初のSUVとして2015年に発表された「F-PACE」に続くSUV第2弾モデル。スポーツカーのようなドライビングパフォーマンスと、SUVならではの多用途性が魅力だ。

エンジンは、ガソリンが最高出力249PS/最大トルク365Nmの「P250」、最高出力300PS/最大トルク400Nmを発揮する「P300」の2種類、ディーゼルは最高出力180PS/最大トルク430Nmを発揮する「D180」の計3種類を設定。トランスミッションと駆動方式は全機種共通で、ジャガー初採用となる9速ATと4WDの組み合わせとなっており、今回はP250に試乗する機会を得た。

スポーツカーを思わせるタイトな印象のコックピットは、SUVながら着座位置がそれほど高くなく、手の届きやすい位置に配置されたスイッチ類の操作性も良好。さらに、近年のジャガー車に共通するダイヤル式シフトではなく、ピュアスポーツカー「F-TYPE」と同様のスティック式シフトとなっているのも、E-PACEのスポーティなキャラクターを表している。

踏力以上の加速で若干の飛び出し感を伴う走り出しは気になるものの、1300-4500rpmという広範囲で最大トルクを発揮するため、どの速度域でも約1・9tの重量を感じさせない加速を見せる。9速AT変速フィールも低速域でのギクシャク感がなく、時速100㎞巡航では1500rpm付近を維持し、車内の静粛性向上も高いのは好印象だ。

また、デフォルトの走行モードでもパフォーマンスの高さを実感できるが、ダイナミックを選択するとステアリングとアクセルレスポンスはよりクイックになり、SUVとは思えない卓越したハンドリングを体感できる。さらに、カーブや登坂路が連続するワインディングを走行するシーンでは狙ったラインを正確にトレース。フラットライド感や路面への接地感も、ロールを最小限に抑えながら高い旋回性能を実現していた。

高い走行性能と実用性を両立するE-PACEはディーゼル仕様で451万円からと、競争力のある価格を実現。ジャガーの入門モデルとしても最適な1台といえるだろう。

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