マクラーレン モータースポーツは2月16日、新型「720S GT3 EVO」を発表した。新車または既存車へのアップデートパッケージとして、2023年シーズンに向けて認定を予定している。
新型「720S GT3 EVO」では、フロントバンパーやスプリッターなどのボディワークを改良。クイックリリースファスナーで容易に脱着が可能となったほか、空力特性の改善、ダウンフォースを向上させるとともに、全体のバランスを前方へシフトし、走行中における安定性を向上した。また、フロントボンネットのガーニーもバランスと冷却性能を向上し、さらに補助ランプの位置を変更することで長距離イベント時の夜間走行における視認性を向上。リアにおいては、ウィングのパイロン機能を簡単に調整できるようになり、リアウィングガーニーを高くすることで、全体のバランスを崩すことなくダウンフォースの向上に成功した。
サスペンションには、高周波数ピストンと長さの調整が可能な新型のTTX40オーリンズ製4ウェイ・アジャスタブル・ダンパーを採用したほか、フロントとリアのアッパーウィッシュボーンが変更され、フロントはタイヤマネジメントのオプションを向上するために調整可能になり、新しいクレビスでドループを増加させることが可能となった。リアはアップライトの変更に対応するためジオメトリーを改良したのに加え、アップライトも刷新し、フロントはブレーキキャリパーをボルトで固定し、システム全体をユニットとして素早く交換できるようにしたほか、トラックロッドクレビスを内蔵することで、ホイール同士の接触に対する耐久性も向上。ブレーキには、ディスクの耐久性を向上させるためにクローズドフェイスベルを採用している。
現在、「720S GT3 EVO」は注文を受け付けており、720S GT3オーナーは購入が可能。720S GT3 オーナーとチームは、既存のハブユニットを使用したフルアップデートキットおよび完全なアップライトアセンブリーキットの購入が可能となっている。