日産と株式会社神戸製鋼所(以下「神戸製鋼」)は12月19日、2023年1月以降、神戸製鋼が商品化した高炉工程におけるCO2排出量を大幅に削減した低CO2高炉鋼材である「Kobenable Steel」と、グリーンアルミニウム原料を用いたアルミ板材を、日産車へ順次適用すると発表した。なお、「Kobenable Steel」については、量産車への初採用となる。
日産は、2050年までに製品のライフサイクル全体でカーボンニュートラルを実現することを目指しており、車両重量の約60%が鉄部品、約10%がアルミ部品によって構成されていることから、グリーンスチールやグリーンアルミニウムの採用は、ライフサイクルの一部である部品製造時のCO2排出量を削減していく上で、大変有効な取り組みとなると述べている。
今回適用される低CO2高炉鋼材は、製造時のCO2排出量をマスバランス方式により100%削減した「Kobenable Premier」で、具体的な使用量については、今後協議しての決定を予定している。
また、神戸製鋼が日産向けのアルミ板材を製造するために購入するグリーンアルミニウム原料は、太陽光で発電した電力のみを使用して電解精錬することにより、アルミニウム地金製造時のCO2排出量を約50%削減している。今後、日産車へ適用する神戸製鋼のアルミ板はグリーンアルミニウム原料を使用し、あわせて日産の製造現場で発生したリサイクル原料も活用することで、製造時のCO2排出量をさらに削減するとしている。