「ケイワークス」(本社:愛知県豊橋市)は、9月に開催された「名古屋キャンピングカーフェア2022AUTUMN」で新型のバンコン(バン・コンバージョン)を2モデル発表した。一台は先に紹介したハイクラスのモデル「オーロラEXアーチザン」、もう一台が今回紹介する「ラギットバン」だ。
ケイワークスはこれまで、熟練の三河職人によるハンドメイド家具やリチウムイオンバッテリーの搭載など、充実した装備と高い室内クオリティの“パッケージング”に定評があった。今回の新型モデルはその対極。どのような用途でバンコンを活用するかによって、自分好みに仕上げていく余白と発展性を残した、シンプル仕様のモデルとなっている。
ベースはトヨタ・ハイエースDX。テーマが異なる「アーバン」と「カントリー」の2タイプが設定され、今回はカントリーから先にショーデビューした。
2つの世界観をバンで再現
ラギッドバンについて開発スタッフは「三河職人が製造する高品質な家具はそのままに、現役世代が求めるレジャー、クルマ族、キャンプなど、様々なアクティビティーやテレワーク需要にも応えられるよう、“余白と発展性”をキーワードにしたチャレンジングなモデルになっている」と話す。
さらにアーバンとカントリーの2タイプは、名称の通り用途によって発展しやすい形態や世界観を表している。
先に披露されたカントリーは、乗車定員7名、3列目に横掛け折りたたみシートとテーブル、シャワーシンクを備えた仕様で、L字に展開できるシートレイアウトはアーチザンにも近い。
標準装備は1000Wのインバータや走行充電システム、105Ahの鉛バッテリー、AC100Vコンセントなど、発展性を考慮し厳選されたものになっている。ラゲッジスペースは新型アーチザンより広く確保されており、キャンプや趣味の道具などのゆとりある積載を想定している。
500万円を切る価格も魅力
あとは使い方によって、好みのオプション装備を追加したり、車載用冷蔵庫やポータブル電源といった別途ギア類などを積み込むことを想定している。そのため、車両本体は500万円を切る498万円という競争力ある価格を実現した。
ちなみにショーの展示車は、エレベーティングルーフ、断熱施工、FFヒーターなどがオプションで架装・装備され、646万2500円の価格設定となっていた。
もうひとつのタイプ、アーバンは現在開発中とのこと。こちらは後ろ向きにも展開できるREVOシートを採用した前向き3列シートになりそうだ。シートはロングスライドすることで、トランスポーター的な活用が想定されているが、仕様が変更になる可能性もあるので、詳細が分かり次第また紹介したい。