三菱自動車、電動車の使用済みバッテリーを使用した自律型街路灯の開発検討を開始

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三菱自動車とMIRAI-LABO株式会社の2社は8月10日、電動車の使用済みバッテリーを用いた自律型街路灯の開発検討を開始したと発表した。今年度中に開発を行い、23年度以降に自治体や企業との実証を通じての提供を予告している。

2社は、電動車の普及拡大に伴い、使用済みリチウムイオンバッテリーが増え続けることが想定されているのに加え、使用済みバッテリーをリユース・リパーパスする具体策の創出などの課題解決に向けて、三菱自動車のリチウムイオンバッテリー車載技術と、MIRAI-LABOの強みであるバッテリー制御システムなどのノウハウを生かし、使用済みバッテリーを活用した自律型街路灯の開発検討を開始。自律型街路灯は、電動車の使用済みバッテリーとリサイクルスチールを使用し、系統からの電力や地中配線など外部からの給電を必要としない自律型のソーラー街路灯で、災害時や停電発生時にも消灯することなく街路灯の機能を発揮するほか、使用済みバッテリーを採用することで、バッテリー製造時に排出する二酸化炭素削減を実現する。

三菱自動車は、駆動用リチウムイオンバッテリーのリユース・リパーパスの可能性を確認するため、従前より岡崎製作所に設置した大規模太陽光発電設備とあわせ、アウトランダー PHEVの使用済みバッテリーを活用した蓄電システムを設置するなど実証を実施。また、MIRAI-LABOは同社が保有する電位差のあるバッテリーを無瞬断で切り替えることができるMBMS(Multiple Battery Management System:複合バッテリー制御システム技術)を駆使し、様々な製品展開と環境に配慮したサステナブルな自律型MaaS社会構築の促進を図っており、両社はリチウムイオンバッテリーのリユース・リパーパスを含めたサーキュラーエコノミーの実現に挑戦していくとともに、カーボンニュートラル実現に不可欠な電動車拡大と再生可能エネルギー拡大に貢献すると述べている。

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