独フォルクスワーゲンは7月7日(現地時間)、バッテリー攻勢を開始するために、新しいバッテリー会社「PowerCo」を立ち上げ、ドイツのオラフ ショルツ首相が参列する中、ザルツギッターに建設する最初のセル工場の定礎式を実施した。なお、生産開始は2025年を予定している。
また同日付で、世界的なバッテリー事業の責任は、新会社の「PowerCo」が負うこととなり、セル生産に加えて、バッテリー バリューチェーン全体に沿った活動を担当。同社はパートナーと共に、2030年までにバッテリー関連事業の開発に200億ユーロ以上を投資し、売上見込額200億ユーロ、ヨーロッパでの最大2万人の雇用を計画しているという。また、グリーン電力を使用したグリーン ユニファイド セル(統一規格セル)を生産し、原材料サイクルの一環として90%以上のリサイクル率実現に取り組むと述べている。
ザルツギッターセル工場は、世界的なバッテリー攻勢の青写真および出発点と位置づけられ、今後、ヨーロッパに6つのセル工場の建設と、将来的には北米にも追加の工場を建設するとしている。
定礎式に際し、フォルクスワーゲンAG最高経営責任者(CEO)のヘルベルト ディース氏は、「バッテリー セル事業は『NEW AUTO』戦略の基盤の一つですが、この戦略はフォルクスワーゲンを今後持続可能でソフトウェア主導のリーディング モビリティプロバイダーになることを目指します。」と語った。
また、ドイツのオラフ ショルツ首相は、「フォルクスワーゲンは、持続可能で気候と調和したモビリティの未来像を示しています。私たちは一緒になって、ここザルツギッターでこの未来形成に大きく貢献できるための基礎を築きます」と述べた。