ボルボ・カーズは6月1日（現地時間）、エピック・ゲームズ（Epic Games）との新たなコラボレーションにより、フォトリアリスティック・ビジュアライゼーション技術を次世代電気自動車に搭載すると発表した。両社は協力して、エピックのゲームエンジンUnreal Engineを次世代ボルボ車に搭載し、車内に比類ない高品質なグラフィックスを提供するとしている。
エピック・ゲームズは、世界最大級のゲーム「フォートナイト」でよく知られているインタラクティブ・エンターテイメントとソフトウェアの大手企業。同社は、ゲームに限らず、様々な業界で使用されている最先端のリアルタイム3D制作ツールであるUnreal Engineも開発しており、今回ボルボ・カーズが車内のデジタルインターフェースの開発や車内のリアルタイムグラフィックスのレンダリングに使用することになった。
ボルボ・カーズは、欧州の自動車メーカーとしては初めて、ヒューマン・マシン・インターフェイス （HMI）の開発に Unreal Engineを使用する。具体的には、ドライバーに関連情報やインフォテインメント機能を提供する車内ディスプレイのひとつであるドライバー・インフォメーション・モジュール （DIM）にまず初めに焦点を当てる予定で、次世代のボルボ車では、よりシャープなレンダリング、豊かな色彩、全く新しい3Dアニメーションなど、印象的で高品質なグラフィックスが可能となる。
Unreal Engineを第3世代のSnapdragon®コックピットプラットフォームの高性能コンピューティングパワーと組み合わせることで、同社の次世代インフォテインメントシステムは、先代に比べて2倍以上高速化し、車内のグラフィックス生成と処理は最大で10倍の高速化を予定しているという。
新たなグラフィックが初めて搭載されるのは、ボルボ・カーズが今年後半に公開する、新しい電気自動車のフラッグシップモデルとなり、2030年までに電気自動車のみを販売することを目指す、ボルボの新世代となる電気自動車の最初のモデルとなる。
