トヨタ・双葉町・浪江町・イオン東北、特定復興再生拠点区域等における広域移動販売事業実施に伴う基本協定を締結

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トヨタ、双葉町(福島県双葉郡双葉町)、浪江町(福島県双葉郡浪江町)、イオン東北株式会社の4者は5月31日、「特定復興再生拠点区域等における水素燃料電池自動車を活用した移動販売事業に関する基本協定」を締結したと発表した。

同協定は、参画する2つの自治体と2つの企業が互いに持つ資源やノウハウ等を活用し、地域の持続可能性や環境配慮並びに東日本大震災からの復興を念頭に置きながら移動販売事業を実施することで、買い物環境に困難を感じている町民を支援することにより、地域の課題解決や行政サービスの向上等を図り「未来につながる持続可能なまちづくり」を実現することを目的としている。

同協定による具体的な取り組みの一環として、イオン東北が事業主体となり、6月10日(金)より、双葉町と浪江町において特定復興再生拠点区域等、買い物支援の需要が高い地域を対象に移動販売事業を実施。両町における特定復興再生拠点区域の避難指示解除に向け、イオン浪江店を拠点とした買い物環境の充実・整備を通じて、買い物に困難を感じている町民を支援するとともに、これから町に戻ってくる町民や新たな町の移住者が安心して暮らせる地域社会の実現を目指すとしている。

さらに2050年カーボンニュートラル社会の実現に向け、この事業で使用する車両は、イオン東北とトヨタが水素を利活用した持続可能な未来のまちづくりに双葉町・浪江町とともに貢献したいと考え、水素を燃料とした「世界初」(2022年4月現在トヨタ調べ)となる燃料電池(FC)移動販売車の導入を予告している。

イオン東北はこれまで、東日本大震災及び原子力災害により甚大な被害を受けた福島県浜通り地域の復興を支援するため、2019年7月にイオン浪江店をオープンするなどライフラインである買い物環境整備の取り組みを実施。またトヨタは、福島県との連携を中心に、福島水素エネルギー研究フィールドが立地する浪江町をはじめ、さまざまなパートナーと連携し、福島発の水素技術を活用した新たな未来のまちづくりに向けた社会実装の検討を進めている。

4者は今回の協定締結を機としてより一層連携を深め、さらなる地域の活性化や町民への新しいサービスの創出に取り組むと述べている。

【協定に基づく4者の主な役割】

  • 双葉町・浪江町:住民からの移動販売の希望、並びに町内の店舗の立地及び高齢者の居住状況など、買い物支援の必要性が高い地域の情報を提供。「持続可能なまちづくり」に向けて、地域住民の課題解決をパートナー企業とともに取り組む。
  • イオン東北:買い物支援の必要性が高い地域において、移動販売事業を実施。町内における「コミュニティの場」を創出し、地域住民の帰還に貢献できるサービスの提供につとめる。
  • トヨタ:買い物支援策の実施にあたり、革新的で安全かつ高品質なモノづくりやサービスの提供を通じ、「地域社会の皆さまの幸せ」をサポートする、より良いモビリティ社会の実現を目指す。世界初の水素燃料電池移動販売車による、次世代を見据えた車両提供を実施する。

 

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