ジャガーTCSレーシングは4月28日（英現地時間）、フォーミュラEによる第3世代（Gen3）レーシングマシンの世界初公開に続き、次世代の電気自動車レースのためのテストカーのコンセプトリバリーを発表した。
コンセプトリバリーは、抽象芸術からインスピレーションを得た、大胆でモダンなデザインを採用し、モノクロカラーとシャープで鋭いデザインが洗練された雰囲気を演出。同コンセプトリバリーは、まもなく始まる重要なトラックテストの段階で、「I-TYPE」Gen3開発マシンに採用され、シーズン9用のリバリー最終版については今年後半の発表を予告している。
Gen3マシンの出力は350kW（現在250kW）に強化され、回生ブレーキからレースで使用されるエネルギーの40%以上を生み出すことが可能。フロントとリアの両方にパワートレインを搭載した初のレースカーとして、フロントには250kW、リアには350kWの回生能力を実現し、現行（250kW）の2倍以上となり、その結果、同マシンはリアに油圧ブレーキを装備していない初のフォーミュラカーとなる。
来シーズンの開幕から、フォーミュラEのGen3には、グリッド上に4台のジャガーのパワートレインを搭載したフォーミュラEマシンが出走する。ジャガーは、高電圧電動モーター、インバーター、トランスミッション、クーリングシステム、ケーシング、サスペンションなどの新しいパワートレイン・テクノロジーをエンヴィジョン・レーシングに供給する。
ジャガーTCSレーシングのエンジニアは、「I-TYPE」Gen3マシンの開発、設計、テストに注力し、今年後半にはチーム・リバリーを正式発表、フォーミュラEテストを実施。これらは、2022年ABB FIAフォーミュラE世界選手権のタイトル獲得に向けた戦いと並行して行うとしている。
