2025年にはEVの販売比率35%へ──アウディブランドの国内市場のEV戦略とは

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アウディのブランドディレクターを兼務する、フォルクスワーゲングループジャパンのマティアス・シェーパース社長が1月17日、都内で年頭記者会見を行いアウディのEV戦略について説明した。アウディは、2024年までに15モデル以上の電気自動車(EV)を日本市場に導入し、2025年にはEV販売比率35%、1万台以上販売し、プレミアムブランドでナンバー1を目指す。

アウディのEV戦略を説明する、シェーパース社長

【今後のロードマップ】

2025年:内燃機関エンジン搭載車、最後のニューモデル生産
2026年:以降、新たに発売するモデルが全てEVになる
2033年:内燃機関エンジンの生産を停止

そのためには、まずEVを中心とするビジネスモデルへの転換について、社内やディーラーパートナーに説明し賛同を得て意識改革を図る。顧客は各種調査でもEVに対して不安を抱えており、EVの考え方と利便性を説明し、急速充電器の性能向上と拠点数を拡大していく。

すでに、アウディでEVを取り扱うe-tronディーラーの多くは急速充電器(50kW)を備えているが、150kWに変えていく。e-tronならば150kWで充電すると約10分──ディーラーでコーヒーを飲んでいる間──で航続距離が約100㎞延長される。休憩のたびに航続距離を増やしていくという考え方だ。

また、急速充電器はアウディブランドだけでなく、今後はフォルクスワーゲングループの四つのブランド全体で設置を進め計250店舗となり、カバレージを広げシームレスなEVでの旅ができるようにする。90kW以上の急速充電器の国内最大のネットワークを構築していく。

【急速充電器設置状況】

〈現状〉
・アウディディーラー(90kW)=8拠点
・アウディディーラー(50kW)=42拠点(計50拠点)

〈2022年第3四半期以降〉
・アウディディーラー(150kW)が加わり、急速充電器は計104拠点に
さらにフォルクスワーゲングループジャパンのディーラーが加わり、計250拠点以上の急速充電ネットワークを構築

一方、宿泊地やゴルフ場等、長時間の滞在先では必ずしも急速充電を必要としない。8kWの普通充電の充電設備をディーラーと共に、パートナーのホテルやゴルフ場に設置していく。普通充電器はホテルの宿泊客ならだれでも利用できるオープンな仕組みを考えている。

Q4 e-tornの今秋導入も発表された

充電インフラの整備に加え、導入するモデルもカギとなる。これまでアウディが導入したEV(e-tron)はいずれも価格帯は1000万円を超えており、世界では一部の富裕層だけがEVに乗る時代はとっくに終わりを告げている。それを変えるシンボルとなるのが今秋以降に導入を予定しているQ4であり、アウディブランドを初めてEVを通して体験する、ということも大きく期待されている。

 

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