ダイハツ、地域発の再生可能エネルギー(メタン製造)の技術開発がNEDO事業に採択

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ダイハツは12月8日、エア・ウォーター株式会社(以下「エア・ウォーター」)と共同で応募した「竜王町地域循環共生型の肉牛糞乾式メタン発酵システムの開発」が、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」)の「2021年度新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術開発事業(事業化実証研究開発)」に採択されたと発表した。

ダイハツは、環境アクションプラン2030の中で、工場使用エネルギーの脱炭素化に向けて、地産地消・地域貢献にも配慮して推進することを表明。またエア・ウォーターグループは、北海道を中心にバイオガスに係る技術開発を進めており、メタン発酵システムに加えて、バイオガスの分離・精製やバイオガスを液化バイオメタン(LBM)に加工する技術なども保有している。

ダイハツ滋賀(竜王)工場の地元である竜王町が進める耕畜連携に工業を生業とする2社が参画し、耕畜工連携による地域循環共生を目指し、地元特産の近江牛の糞を活用したメタン発酵技術開発の取り組みを開始。地元の重要産業である近江牛肥育の糞尿からエネルギー(バイオガス)を取り出し、専用の発電機に投入して工場の稼動エネルギーとして使用することで、脱炭素化を進めると同時に、残渣は有機肥料として農地に還元する、地域循環を目指している。両社は、同取り組みによりSDGsを目指した持続可能な地域社会づくりを更に推進すると述べている。

今回、ダイハツのシンプル・スリム・コンパクトなモノづくり、生産技術、コンパクトエンジンの設計・制御技術とエア・ウォーターが長年蓄積したメタン発酵技術・プラント設計技術を融合し、肉牛糞尿に適した良品廉価な乾式メタン発酵システム開発をNEDOに提案し、技術開発事業として採択されたことで、今後、ダイハツとエア・ウォーターは、竜王町に於いて耕畜工で連携し、近江牛糞尿を利用した小型バイオメタン発酵プラントと発電機を2023年までに技術開発・建設し、2024年に実証試験を進めるとしている。

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