メルセデス・ベンツ日本は6月3日、「S400d 4MATIC」の座席(着座検知装置) と燃料装置(燃料ホース) に不具合が、また「G350d」の原動機(エンジンコントロールユニット)に不具合があるとして計3,089台のリコールを国土交通省に届け出た。対象となる輸入期間は平成27年12月10日~令和3年10月6日。
「S400d 4MATIC」の不具合の部位は座席(着座検知装置) と燃料装置(燃料ホース)。座席(着座検知装置)の不具合では、助手席の着座検知装置において、エアバッグコントロールユニットの制御プログラムが不適切なため、作動が停止することがある。そのため、人が着座しているにもかかわらず着座を検知しないため、衝突時にエアバッグが展開しないおそれがある。改善措置は、全車両でエアバッグコントロールユニットの制御プログラムを対策プログラムに書き換える。不具合の件数は7件発生している。
また、燃料装置(燃料ホース)の不具合では、燃料タンク内にある燃料ホースにおいて、レイアウトが不適切なため、燃料レベルセンサに干渉するものがある。そのため、実際の燃料量と燃料計の表示が一致せず、燃料が多く表示されてそのままの状態で走行を続けると、最悪の場合、燃料切れにより走行不能に至るおそれがある。 改善措置は全車両で燃料ホースの配索を修正して固定する。
「G350d」の不具合の部位は原動機(エンジンコントロールユニット) で、エンジンコントロールユニットの制御プログラムにおいて、生産指示が不適切なため、誤った制御プログラムが搭載されている。そのため、排出ガスが基準値を超えるおそれがある。 改善措置は、全車両でエンジンコントロールユニットの制御プログラムを正規のプログラムに書き換える。