フェラーリ・ジャパンは10月14日、ミッド・リアエンジンの最新2シーター・ベルリネッタ「296GTB」を国内初披露した。10月31日より順次、全国の正規ディーラーで展示する。
296 GTB は、8気筒および12気筒のフェラーリ・パワーユニットとは異なる新たなエンジンタイプ、バンク角120°の新 V6 エンジンを採用。エンジン単体での出力は663cv、さらに電気モーターによって122kW(167cv)が上乗せされ、830cvという強大な総出力を誇っている。
モデルの名称は、フェラーリの輝かしい伝統にのっとって、総排気量(2.992リッター)と気筒数に、グラン・ツーリスモ・ベルリネッタの頭文字であるGT を組み合わせた車名となっている。フェラーリの歴史上初となるV6は、バンク角65°アーキテクチャーで、1957年に1500ccのF2シングルシーター、Dino156 でデビューしている。
「296GTB」のプラグイン・ハイブリッド(PHEV)システムは、高い利便性に加え、ペダル・レスポンスをゼロにまで短縮し、電力のみを使用するeDriveモードで25kmの航続距離を実現している。また、車両のコンパクトなサイズと革新的なダイナミック制御システムの導入、徹底的に磨き抜
かれた空力によって、操作において驚異的な敏捷性と応答性を実現している。
スポーティーな波打つデザインと極めてコンパクトなサイズは、モダンなビジュアルに加え、1960年代のフェラーリをヒントにシンプルさと機能性を持ち合わせており、特に1963年に生まれた250LMの波打つ彫刻のようなボディやBピラーのデザイン、エアインテークを配したフェンダーの独特の構成、繊細にバランスを取ったカムテールといった要素にインスピレーションを受けている。
コックピットは、完全なデジタル・インターフェースによる新コンセプトを中心に開発された。SF90 Stradale でデビューしたもので、そこに見られたスタイリングの一貫性を生かしてインテリアがレイアウトされている。先進テクノロジーを洗練さで包み込むことを主眼としている。
さらに、車両の究極のパワーとパフォーマンスを最大限に活用したいオーナーのために、軽量パーツや空力的モディファイを含む Assetto Fiorano パッケージを用意している。主な装備には、GTレースから生まれ、サーキット走行に最適化された特別なアジャスタブル・マルチマチック・ショックアブゾーバーや、フロント・バンパーに装着すると10kgのダウンフォースを上乗せするカーボンファイバー製ハイ・ダウンフォース・パーツ、Lexan®製リアスクリーンがあるほか、カーボンファイバーを初めとする軽量素材をキャビンとエクステリアに幅広く使用している。
【「296 GTB」主要諸元】
<パワートレイン>
- タイプ V6 – 120°
- 総排気量 2992 cm3
- ボア・ストローク 88 mm x 82 mm
- 最高出力 ICE(オクタン価 98 のガソリンを使用) 663 cv
- 最高出力 ハイブリッドシステム(eマネッティーノの Qualify) 610 kW(830 cv)/ 8000 rpm
- 最大トルク 740 Nm / 6250 rpm
- 最高許容回転数 8500 rpm
- 圧縮比 9.4:1
- 高電圧バッテリー容量 7.45 kWh
<サイズ&重量>
- 全長 4565 mm
- 全幅 1958 mm
- 全高 1187 mm
- ホイールベース 2600 mm
- フロント・トレッド 1665 mm
- リア・トレッド 1632 mm
- 乾燥重量(軽量オプション装備車) 1470 kg
- 乾燥パワーウェイトレシオ 1.77 kg/cv
- 重量配分 40.5 %フロント / 59.5 %リア
- 燃料タンク容量 65 L
<タイヤ&ホイール>
- フロント 245/35 ZR 20 J9.0
- リア 305/35 ZR 20 J11.0
<ブレーキ>
- フロント 398 x 223 x 38 mm
- リア 360 x 233 x 32 mm
<トランスミッション&ギアボックス>
- 8速 F1 DCT
<電子制御>
- eSSC: eTC、eDiff、SCM、FDE2.0、EPS、ABS Evo、6w-CDS; エネルギー回生機能付き高性
能 ABS/EBD
<パフォーマンス>
- 最高速度 > 330 km/h
- 0-100 km/h 2.9 秒
- 0-200 km/h 7.3 秒
- 200-0 km/h 107 m
- フィオラノラップタイム 1’ 21”
- 燃料消費量 & CO2 排出量
- ホモロゲーション取得申請中
【フェラーリ正規ディーラー・ロードショー日程】
- 10/31∼11/04:オートカヴァリーノ
- 11/06∼11/08:コーンズ 大阪
- 11/11∼11/12:エムオート イタリア
- 11/14∼11/16:ヨーロピアンバージョン
- 11/19∼11/21:コーンズ 名古屋
- 11/24∼11/27:ロッソ・スクーデリア
- 11/29∼11/30:ニコル・コンペティツィオーネ
- 12/02∼12/07:コーンズ 芝
- 12/11∼12/12 :MID サッポロ