バンやワゴンをベースに架装したバンコン(バンコンバージョン)の製造・販売を手掛ける「ケイワークス」(愛知県豊橋市)。同社が販売するフラッグシップモデル「オーロラ エクスクルーシブ(EX)」に、新しく7人乗車モデル「セブンスター」が登場する。
この秋の横浜〜大阪〜名古屋と続く各地のキャンピングカーイベントで、ついに実車(プロトタイプ)が披露される予定だ。今回は、話題性の高いこのセブンスターの情報と、“電気に強い”バンコンとしても高い評価を得ているオーロラEXシリーズの魅力を紹介していこう。
“電気に強い”唯一無二のバンコン
キャンピングカーは今や、レジャーツールという既存イメージの枠を超え、移動できるオフィスや災害時のシェルターなど、様々な用途で活用できることが知られている。このユーティリティ性や家電製品などの快適装備を最大限活用するために、近年は特に“電気に強い”キャンピングカーが注目されている。
ケイワークスは、この電力強化のトレンドを作り出してきた、いわばパイオニアブランドとしても知られている。2019年、リチウムイオンを採用したサブバッテリーシステム「メビウス」の開発に成功し、電力負荷の高いエアコンとともにトヨタ・ハイエースのナロー(標準ボディ)とワイドボディミドルルーフをベースにしたバンコンに搭載したのがその始まりだ。
当時、リチウムイオンバッテリーをバンコンのサブバッテリーに採用するビルダーはほとんどなく、業界でも大きな話題となった。この革新的なメビウス搭載モデルこそが、現在ケイワークスの主力モデルであり、同社一番の販売シェアを誇るオーロラEXだ。
リチウムイオンバッテリー&エアコン、ソーラーパネルを標準装備
オーロラEXは現在、前向き5人乗車の「ファイブスター」に2タイプのレイアウトを設定している。
冷蔵庫を後方荷室に配した「タイプI」と、2列目左サイドのドア付近に配した「タイプII」で、どちらも「日常使いもできるキャンピングカー」というケイワークスの製造コンセプトに基づき、都市部での移動や駐車、普段使いに適したボディサイズなのも特徴だ。
そしてオーロラEX一番の魅力が、100Ahのリチウムイオンバッテリー3つをユニット化したメビウスとエアコン、そして300wのソーラーパネルを標準装備する唯一無二のバンコンであることだ。
昨今、夏場の車中泊やペットの車内滞在を想定して、エアコンの搭載ニーズが非常に高まっている。しかし既存のバンコンの多くは、電力事情により搭載が難しいのが実情だ。その問題を解消したことが今、オーロラEXが選ばれる理由のひとつになっている。
親子三代や大人数での家族旅行にも対応
タイプI・IIは、夫婦と孫、もしくは夫婦とペットとのクルマ旅を目的に購入するケースが多いという。一方で、親子三代や大人数で利用したいと願うファミリー層からは、乗車人数を増やしたオーロラEXのバリエーションモデルを求める声が多く届いていたという。
そこで新たに開発を進めていたのが、7人乗車を可能にした「セブンスター」だ。オーロラEXの高品質な車内家具や装備、標準装備のソーラーパネル&メビウス、エアコンはそのままに、横向きの2人掛けシートを3列目に設定し、2+3+2人乗車の7名乗車を実現。ダイネット展開時は、セカンドシートを後ろ向きにしたL字のレイアウトとなる。
もちろん、こだわりのポップアップルーフもオプション設定可能となる。
9月18〜19日に開催された「横浜キャンピングカーショー2021」では、プロトタイプではあるものの、しっかり内装も一般公開されていた。厚めの天板を使った家具類の設えはオーロラEXらしい高品質、完成度を誇り、エアコンはファイブスターと同じ後方に配置。また、リヤには外でも使えるシャワーヘッドが取り付けられている他、電装関係もブラッシュアップ。特に充電のパワーがファイブスターより強化されているという。
まだ参考出展のため、内装など細かな変更などがあるかもしれないので、興味のある方はケイワークスの名古屋ショールームなどで詳細を確認してみよう。