臨時総会および代表者会議を開催
日本自動車販売協会連合会(自販連)東京都支部および東京自動車販売協会(東自販)は7月9日、臨時総会および代表者会議を開催し、役員の一部改選と各委員会の活動報告を行った。
会に先立ち、加藤和夫支部長/会長(ホンダ東京西社長)が自動車販売動向について報告。新車登録台数については、新型コロナウイルスの影響による落ち込みからは回復傾向にあるとした一方で、一昨年と比較して都市部の市場は減少傾向にあると説明。
「自動車販売店の統合や合併等、業界再編も急速に進んでいる。自動車ユーザーの動向を見定めながら、新たなバリューチェーンの構築でニューノーマルに対応していきたい」とし、さらには「東京オリンピック・パラリンピックを機に移動手段の変革も進んでいくと考えられる。自動車に限らず、新しいモビリティ社会構築も視野に入れた、販売形態等の見直しも必要になってくる」との見通しを示した。
また、政府が定めた2050年カーボンニュートラルの実現に向けては、自動車販売・工業5団体で連携し、「社会的責務として、業界全体が一丸となって取り組んでいきたい」と抱負を述べた。
初の研修ウェブ配信が会員から高評価
臨時総会では新役員を発表。日産自動車販売の須山義弘社長、南関東日野自動車の毛利悟社長が新たに理事に就任した。
委員会および自販連東京都支部の事務局報告では、大型バス・トラック委員会およびトラック・バス専門委員会、そして整備委員会が報告を行った。
特に整備委員会は、6月1日からの「不正改造車排除強化月間」に合わせて実施した、2021年度の「不正改造車防止研修会」について報告。今年度の研修は、新型コロナウイルス感染症拡大による参加者の安全確保と感染リスク軽減を最優先し、講習動画を6月7日から同月30日までの期間限定でウェブ配信する新たな試みを実施していた。
同委員会の菊地文夫委員長(日産東京販売副社長)は、「例年は会場を借りて、約200〜250名が参加する集合型の研修を行っていたが、今回は会員であれば誰もが視聴可能なウェブ配信による研修として開催した。動画は個々の都合に合わせて視聴できることもあり、より多くの方に参加いただき、動画再生回数も予想を上回る2000回を超える結果となった」と報告。会員からも好評で、社員研修の資材として活用したい等、再配信の依頼も事務局に届いているという。
今回の成功事例を受け、次回以降の研修会も会員企業の意見を聞きながらウェブ配信にするか検討していきたいとしている。
亀岡復興副大臣が特別講演
そして今回の総会・代表者会議では、衆議院議員の亀岡偉民復興副大臣も来賓として招かれており、東日本大地震の「復興の現状と今後の取り組み」について講演した。
復興の進捗状況では、地震・津波被災地域は「復興の仕上げの段階」、原子力災害被災地域では「復興・再生が本格的に始まった段階」と、具体的な数値をもとに説明。現地で見聞きした自身の体験を織り交ぜながら、今後の課題や取り組み事項、被災自動車等への対応策を約1時間に渡り講演した。