トヨタ「アクア」がフルモデルチェンジ 新型電池搭載で燃費向上、4WDも設定

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トヨタは7月19日、アクアをフルモデルチェンジして発売した。2代目となる新型は「ハイブリッドカーをもっと身近に」という、アクアの使命をさらに発展させ、革新的な電池による優れた環境性能(最高35.8㎞/リッター、WLTCモード)と心地よい加速による上質な走り、さらに非常時給電機能を全車標準装備する等、装備も充実させた。

張り出したリヤフェンダーもデザインの特徴

■バイポーラ型ニッケル水素電池で出力倍増

新型アクアの大きな特徴は、1.5リッターダイナミックフォースエンジン+モーターを中核とするハイブリッドシステムの内、駆動用電池には、高出力な「バイポーラ型ニッケル水素電池」を世界で初めて採用したこと。

この電池は、従来型アクアのニッケル水素電池に比べ、バッテリー出力が約2倍に向上した他、アクセル操作への応答性が向上し、低速からリニアでスムースな加速が可能になった。また、モーターだけでの走行可能速度域も拡大した。

従来の電池に比べ、部品点数が少なくなり小型化も可能で、従来型電池と同等サイズ場合、より多くのセル(発電部分)が搭載でき、なおかつシンプルな構造で電池内の抵抗が少なく、大電流が生じ出力が向上する。

小型高出力化を実現したバイポーラ型ニッケル水素電池(右)

また、新たな運転感覚「快感ペダル」も採用された。走行モード「パワー+モード」では、アクセルペダルを緩めた時に回生による減速を増大させ、滑らかな減速を可能にする。つまり、アクセルペダルのみで車速を制御でき、アクセルとブレーキのペダル踏みかえの頻度を抑え、ドライバーの負担を軽減する。

また、アクア初となるE-Four(電気式4WD)が設定され、雪道等滑りやすい路面での安心感を高めた。

■最先端の安全・安心機能を搭載

最新の先進運転支援パッケージ「トヨタセーフティセンス」を標準装備。交差点での右左折時の事故に対応範囲を拡大したプリクラッシュセーフティや、全車速追従型レーダークルーズコントロール、レーントレーシングアシスト、ペダル踏み間違い時の急加速を抑制等、最新の予防安全機能を搭載している。

トヨタチームメイトアドバンストパーク(作動イメージ)

さらに、シフトチェンジも含めた、駐車時の全操作を支援するトヨタチームメイトアドバンストパークは、従来の前後進行方向に加え、側方の静止物が検知対象となり、内輪差での接触回避を支援するパーキングサポートブレーキが、トヨタコンパクト車で初めて採用された。

全車アクセサリーコンセントを標準装備

駆動用電池から給電できるアクセサリーコンセント(AC100V・1500W)と、非常時給電モードが全車に標準装備された。非常時給電モードは、停電等非常時に駆動用電池を、非常用電源として活用できる。

■上質感を醸成するボディ構造

5ナンバーサイズのコンパクトなボディはそのままに、TNGA(GA-B)プラットフォームを採用することで、高いボディ剛性と静粛性、安定感のある走りを実現した。加えて、従来型に比べホイールベースが50㎜延長され、後席の居住空間や荷室空間が広がり、利便性が向上した。

クラスレスの上質な内装

ボディのデザインは〝ハーモ-テック(知性・感性を刺激する、人に寄り添う先進)〟がコンセプト。外観は、前後に伸びやかなモノフォルムシルエットのキャビンと、左右に張り出したリヤフェンダーで、アクアらしいスマートでエモーショナルかつ動感のあるデザインとした。

10.5インチディスプレイオーディオも採用された

内装では機能を一つに集約し、シンプル・クリーンかつ上質な空間を表現。ソフトな合皮巻きのオーナメントやアームレスト、便利で快適な合皮パワーシート等、クラスレスで上質なデザインを採用。またボックスティッシュなどを収納できる助手席アッパーボックスや、センターコンソールには充電ケーブルをスッキリ格納できるスライド式トレイを採用し、便利でスマートな収納を実現した。さらに、操作性・視認性に優れた10.5インチ大型ディスプレイオーディオが、トヨタコンパクトカーとして初採用された。

【希望小売価格(カッコ内は4WD)】B=198万円(217万8000円)▽X=209万円(228万8000円)▽G=223万円(242万8000円)▽Z=240万円(259万8000円)

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