日産・アリアの特別仕様車は装備充実で選ぶ価値の高いEV【人気モデルのベストな買い方】

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日産リーフに続くSUVタイプの純電気自動車として、21年6月に発表されたアリア。同時に日本専用特別仕様車「リミテッド」が設定され、グローバル統一予約サイトを通じて注文を受け付けているところです。メーカーからは、発表直後10日間で4000台に迫る台数の受注を集めたと発表されました。そのアリアのベストな買い方をカーライフジャーナリストの渡辺陽一郎さんに聞いてみました。

《特徴》アリアはこんなクルマ

アリアはリーフに続く純粋な電気自動車です。外観はSUVスタイルで、背の高いボディを生かして、床下にリチウムイオン電池を搭載しています。

 

現時点で予約受注を行っているのはリミテッドと呼ばれる仕様で、駆動用リチウムイオン電池は、66kWhと91kWhの2種類を用意しています。それぞれに前輪駆動の2WDと、前後の両方にモーターを搭載する4WD(e-4ORCE/イー・フォース)を設定しました。

2WDの動力性能は、駆動用電池が66kWhになるB6の場合、最高出力は218馬力、最大トルクは30.5kg-mです。1回の充電で、WLTCモードにより450kmを走行できます。

駆動用電池が91kWhのB9になると、動力性能は242馬力・30.5kg-mになり、1回の充電で610kmを走行できます。航続可能距離は2WDのB9が最も長いです。

そして4WDは、駆動用電池が66kWhになるB6 e-4ORCEの場合、340馬力・57.1kg-mです。1回の充電で430kmを走行できます。

駆動用電池が91kWhのB9 e-4ORCEは、動力性能が394馬力・61.2kg-mに向上します。1回の充電で580kmを走行できます。

以上のようにアリアでは、駆動用電池の容量が拡大したり、駆動方式が4WDのe-4ORCEになると動力性能も向上します。そのために91kWhの駆動用電池に4WDを組み合わせたB9 e-4ORCEは、最もパワフルです。

《グレード構成と価格》アリアは選ぶ価値の高い電気自動車

前述の通り現時点で販売されるアリアは、リミテッドという仕様です。駆動用電池が2種類、駆動方式も2WDとe-4ORCEの2種類なので、合計4グレードです。

価格は最も安い2WDのB6リミテッド(駆動用電池は66kWh)が660万円(税込、以下同じ)。2WDのB9リミテッド(91kWh)は740万800円です。

4WDは、B6 e-4ORCEリミテッド(66kWh)が720万600円、B9e-4ORCEリミテッド(91kWh)は790万200円です。

価格設定としては、66kWhと91kWhの差額が70~80万円、2WDとe-4ORCEの差額は50~60万円です。

リミテッドは装備が充実しており、衝突被害軽減ブレーキに加えて、手離し運転を可能にした運転支援機能のプロパイロット2.0も全車に標準装着されます。そうなるとアリアの価格帯が660万円から790万200円と高くても、機能や装備と価格のバランスはリーフに近いです。リーフにアリアの同等の内容を加えれば、600万円を超える価格になります。その意味では、アリアは買い得とはいえなくても、選ぶ価値の高い電気自動車でしょう。

《ベストな選び方と推奨グレード》おすすめは2WDのB6リミテッド

最も買い得な推奨グレードは、2WDのB6リミテッドです。駆動用電池を66kWh、駆動方式を2WDにしたことで、価格を割安に抑えています。

中級から上級のグレードは、使用目的に応じて選べば良いでしょう。特に最上級のB9e-4ORCEリミテッドになると、国産の電気自動車として、最上級の性能を手に入れられます。

《おすすめオプション装備》限定特別仕様車はいずれも装備充実

リミテッドには装備がフルに装着されているので、ディーラーオプションのみが設定されています。フロント/リヤアンダープロテクターなど、細かな装備を加えられます。

《納期はいつごろ?》納期は流動的で来年8月頃とも

販売店では既に予約受注を行っていますが「2021年7月に契約されても、納車できるのは2022年(来年)の8月頃になりそう」とのことです。半導体の不足も影響して、納期が曖昧になっています。なお販売店の試乗車は、2021年の秋から冬頃には配車されるようです。(渡辺陽一郎)

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