一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(Toyota Mobility Foundation。以下「TMF」)は7月1日、2020年2月に開始した、マレーシアの首都クアラルンプール市において各種デジタルデータを活用し、将来のモビリティや都市計画の実現につながる革新的なアイデアを募集するコンテスト「City Architecture for Tomorrow Challenge(CATCH)」の優秀提案チームとして、米国のNumina社、オーストラリアのKERB社を選定したと発表した。
同コンテストでは、世界中から応募のあった97チームの中から段階的に選考を行い、最終審査では、「クアラルンプール市民の生活の質の向上に貢献する」というプログラムの目的と、「すべての人に移動の自由を」というトヨタの想いを踏まえながら、様々な分野の専門家から構成される審査員チームにより、「創造性」、「実現可能性」、「持続可能性」等の基準に基づき評価が行われた。
優秀提案チームに選定されたNumina社とKERB社には開発支援金としてそれぞれ25万米ドルがTMFより授与される。両社は今後、交通やデータに関する政府系公社の専門家と連携しながら同市内で実証実験を行い、提案内容の実装に取り組む。
TMFは、両チームの活動を引き続き支援しながら、今回のコンテストで得た知見や経験を他地域や他国でのモビリティ課題の解消に向けて活用していくと述べている。
【両社の提案内容】
- Numina社:センサーやプライバシー保護技術を使い、路上や公共の場での人や物の動きを分析・予測して交通インフラの整備に活用
- KERB社:企業や官公庁の駐車場の使用状況を把握し、スマホアプリで予約・料金支払いすることで空きスペースの活用を促進