ブリヂストン、「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)2021」に2年連続で選定

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ブリヂストンは6月8日、経済産業省と東京証券取引所が共同で紹介する「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)2021」に2年連続で選定されたと発表した。「DX銘柄2021」では、東京証券取引所の上場会社の中から、企業価値の向上につながるデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するための仕組みを社内に構築し、優れたデジタル活用の実績が表れている企業を「DX銘柄」として、業種区分ごとに選定している。

 

ブリヂストングループは、「2050年 サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」というビジョンを掲げ、中期事業計画(2021-2023)において、独自のDXを推進している。ブリヂストンのDXは、これまで現場で長年培われてきた強い「リアル」に「デジタル」を組み合わせることで、「より大きなデータで、より早く、より容易に、より正確に」をテーマとして、断トツ商品・断トツソリューションの開発、展開に繋げることを目指している。現場密着型の技術サービスにより得られた市場・顧客データや、経験則にもとづく実験・実証により培ってきた「ゴムを極める」技術などの強い「リアル」に、「デジタル」を加えることで、独自のシミュレ―ションやアルゴリズムなどを活用し、市場・顧客接点、素材~製品開発~モノづくり領域のバリューチェーン全体でイノベーションを加速することを可能とした。

 

また2021年末には、同社グループの技術開発拠点である小平地区を再構築し、イノベーションを通じて新たな価値を創造するグローバル拠点として「Bridgestone Innovation Park(ブリヂストン イノベーション パーク)」を開設し、Bridgestone Innovation Parkを中核に、グローバル各地のイノベーション拠点間でデジタル人財の交流を推進、市場データや開発データを共有するなど、連携しながら迅速かつ確実なアウトプットを目指す。

 

【「DX銘柄2021」選定にあたって評価された具体的な取り組み】

<①高度設計シミュレーションを活用した断トツ商品「Bridgestone MASTERCORE」(以下、MasterCore) の開発>

鉱山車両用タイヤ「MasterCore」の開発にあたり、デジタル技術を結集した高度設計シミュレーションを活用することで、鉱山のレイアウトや車両の走行ルートなど、カスタマー毎に異なるオペレーションに最適化したタイヤ開発を可能にしている。さらに、鉱山オペレーションの現場で使用されるタイヤや車両のデータをリアルタイムで収集・分析するデジタルプラットフォームを活用し、独自のタイヤライフ予測技術を確立した。これらの取り組みにより、カスタマーの安全で経済的かつ効率的、環境にも配慮した現場オペレーションの実現につながるソリューションを提供している。また、以上の取り組みは単体で進めるだけでなく、ソリューションの提供を通じて得られたデータや知見を商品戦略に反映することで、さらなる価値を創造し増幅させるという成長戦略を実現していく。

 

<②DXを促進するための組織体質変革>

事業のあらゆる面でDXを加速するために、以下の体質変革の取り組みを実施している。

  • DXとソリューション事業戦略を担うBridgestone T&DPaaS戦略部門を経営トップの直轄組織として設置
  • 日本、米国、欧州に有するイノベーション拠点の連携を強化
  • ビジネスの現場を熟知した人財と、デジタル・データサイエンススキルを有する人財から成るDX推進体制を構築
  • データサイエンティスト育成研修制度を開設するなど、社内のデジタル人財育成を推進 [高度デジタル人財人数(グローバル): 2021年5月時点 約900人、2023年目標 約1200人]
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