市光工業、「人とくるまのテクノロジー展 2021 ONLINE」で自動運転と電動化に関するライティングソリューションを発表

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市光工業は6月2日、初のオンライン開催となった自動車技術展「人とくるまのテクノロジー展 2021 ONLINE 」(5月26日から7月30日まで開催)に出展し、モビリティにおける重要課題である自動運転と電動化に関するライティングソリューションを提示したと発表した。

 

【出展概要】

<e-Grille>

電気自動車(EV/HEV/PHEV)のための、従来のラジエターグリルに取って代わる新しいライティングの商品。自動車の電動化により、ラジエターグリルに備えられた「エンジン冷却のための吸気」機能はその役割が小さくなる一方で、ラジエターグリルにはライティング同様にブランドとして、またはモデルとしてのアイデンティティを表現するアイコニックな役割も担っている。また、世界的なスタイリングトレンドとして、ヘッドランプは薄く、信号灯は大型化してきており、グリルとライティングの意匠面での垣根が無くなりつつある。

 

e-Grille は、スタイリングトレンドと電動化という技術トレンドに合致した、電気自動車(EV/HEV/PHEV)の普及が進む新しい時代に向けた、グリルとライティングが融合した商品。プロトタイプは、大日本印刷との協業による機能的なフィルム素材を用いることで、非点灯時のグラフィックの美しさと、点灯時のライティング品質の両立を実現している。

 

<HDライティング>

数千ピクセルに分割された光を個別に制御し、必要最低限の範囲だけを遮光するグレアフリーハイビームで対向車や先行車への幻惑を防ぐほか、ヘッドランプによる路面描画でドライバーの運転支援を実現する。自動車の電動化や自動化が進む中で、ヘッドランプや信号灯も、その制御や電力管理のための電子部品の重要性が増しているのに加え、ADB(Adaptive Driving Beam)システムのように、カメラとライティングが
連動したシステム商品も増えており、これらのシステムでは検出と応答の性能を向上させるためライティングの品質を高める必要がある。ヴァレオ-市光グループでは、自社開発、自社生産によるヘッドランプシステムの供給を2020年より日系OEM向けに開始。大きく進化する車両全体のシステムを見据えて開発を進めているのがHDライティングユニットとなる。

 

ロービーム領域には、路面に線や記号を照射することで、ドライバーにレーンガイドやナビゲーションといった情報を表示して運転を支援し、横断する歩行者の足元を強調して照らすことで歩行者の発見を早め安全性を向上する。ハイビーム領域には、対向車や先行車の範囲を必要最低限のみ遮光することで対向車や先行車への幻惑を防ぎながら、従来のハイビーム時と同等の光量を保ち運転することが可能となっている。また、標識にあたる光を抑えることで反射による眩しさを軽減し、標識を見やすくしたり、歩行者の上半身のみを遮光することで歩行者への眩しさに配慮する。最新のHDライティングユニットは従来品と比較して夜間の視認性の更なる向上を可能にしている。

 

<ニアフィールドプロジェクション>

ドライバーのためではなく、歩行者や自転車、バイクなどの車両周辺の道路利用者に向けた情報伝達を目的とした新しいアプローチの安全ソリューション。トラックやバスといった大型で死角の多い車両においては、ドライバーが安全運転することはもちろんのこと、車両周辺の道路利用者に対して車両の動きや危険をわかりやすく伝え、相互に気をつけることで巻き込み防止や接触などの事故の低減を目指す。

 

<3D サラウンドマルチビュー>

4つのHDカメラによる映像をリアルタイムで合成し、高画質の3D映像で全方位の安全な視界を表示させる。車両を真上から見る俯瞰ビューを常時表示するとともに、3Dビューで周囲の状況を把握することが可能。今まで見るのが困難だった部分を含めて1つのモニターで車両サイドと後方を確認可能にした製品技術。さらにカメラとカメラのつなぎ目の部分は対象物がなるべく違和感のないような合成技術を使用している。すべての弊社製モニターと連動可能で、通常のトラックだけでなく、特殊車両・建機にも対応可能であり近年採用が増えている。

 

また暗差が大きい場所でより鮮明な映像を求めるニーズに応え、HDR(ハイダイナミックレンジ)技術を搭載した128万画素の後方用シャッター付きHDカラーカメラや従来よりも広角な側方用カメラと、デジタル化・大型化を図ったHDカラーモニター、それらに対応したバックセンサーなど新規HD製品をラインナップする。夜間やトンネル内などでより鮮明な画像を提供するとともに、光の明暗差による影響を大幅に低減し、より広角なカメラと大型化したモニターを採用する事で従来品より約 25%視野が広がった。従来の中継ケーブルが流用可能で、載せ替えも容易に行える。

 

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