三菱ふそうトラック・バス（以下、MFTBC）、神奈川県厚木市、新明和工業は5月10日、厚木市のEV（電気）ごみ収集車に関する連携協定を締結したと発表した。厚木市は、MFTBCの電気小型トラック「eCanter」を用いたEVごみ収集車を2021年度内に導入し、稼働開始を予定している。
今回の協定は、循環型都市や脱炭素社会、2050年までのカーボンニュートラルの実現のため、EVごみ収集車の普及促進について三者が最大限協力し、かつ先駆的に取り組むことを目的としており、期間は2021年5月から2027年3月までを定めている。
【協業の領域】
- EVごみ収集車導入に関する開発・製造、充電設備の設置
- EVごみ収集車の開発に関するデータ提供・活用
- 車両の運行計画
- EVごみ収集車のPR広報
- 地球温暖化対策・カーボンニュートラル化に向けたイノベーションの推進
上記協定を踏まえ、厚木市はMFTBCの「eCanter」をベースに、新明和工業が架装部分を手掛けたEVごみ収集車1台を2021年度内に導入し、稼働を開始させる。
MFTBCは、燃料電池車（FCV）も含め、トラックとバスの全製品に電動モデルの導入を進めており、親会社であるダイムラートラック社およびMFTBCの企業戦略として、2039年までに主要国ですべての新型車をCO2ニュートラル化することを目標として掲げている。また、2020年7月に電気小型トラック「eCanter」をベースにしたごみ収集車のコンセプトモデル「eCanter SensorCollect」を将来の提案として発表しており、電動駆動によりCO2排出ゼロの実現を目指すのに加え、オペレータが遠隔で車両を操作することにより、ごみ収集作業の負担を軽減する、働き方改善のための提案の一つとしている。
MFTBC社長・CEOのハートムット・シック氏は、「私たちは、カーボンニュートラルな輸送を達成するという志を共有しています。MFTBCが厚木市の挑戦をサポートできることを誇りに思います。MFTBCは、輸送の未来はeモビリティにあると考えており、同提携による協業を通じ、EVごみ収集車をさらに広めていきます。そして将来的に、電気自動車の利用が一般的になることを目指しています。共通の目標に向かって進めることに尽力していきます」と語った。
