2013年末に発売され、瞬く間にホンダ随一の人気モデルとなったヴェゼルが初のフルモデルチェンジを実施した。新型ヴェゼルはガソリンエンジン車1グレード、ハイブリッドのe:HEVが3グレードという構成。今回はグレード展開や装備面の違いから、新型ヴェゼルのお勧めグレードなどを紹介する。
■エントリーグレードでも満足できる装備面
新型ヴェゼルのエントリーグレードに位置づけられるのが、ガソリンエンジンモデル「G(227万9200円/249万9200円)」と、ハイブリッド「e:HEV X(265万8700円/287万8700円)」だ。主要装備は以下の通りどちらもほぼ同じで、違いはパワートレインのみと言える。
・ホンダセンシング
・フルLEDヘッドライト
・LEDフォグライト
・マルチインフォメーションディスプレイ
・ヒルディセントコントロール
・Honda CONNECT for Gathers+ナビ装着用スペシャルパッケージ
・フルオートエアコン
・そよ風アウトレット
・静電タッチ式LEDルームランプ
・16インチアルミホイール(ブラック+切削)
・減速セレクター(e:HEV Xのみ)
・チップアップ&ダイブダウン機構付き6:4分割可倒リアシート
・運転席&助手席シートヒーター(4WDのみ)
エントリーグレードでもホンダセンシング、LEDヘッドライトやヒルディセントコントロールなどを搭載しており、装備面では不足を感じない。GとXの価格差は37万9500円あり、Gの2WDであれば乗り出し価格は300万円以内で済みそうなこともポイントだ。燃費を気にしないでできるだけ価格を抑えたいという人や、必要最低限の装備で十分という人はGの購入を勧めたい。
■快適装備が充実のZ
上級グレードの「e:HEV Z」の価格は289万8500円/311万8500円で、主要装備はエントリーモデルの装備に加え以下の通り。
・ハンズフリーパワーテールゲート(予約クローズ機能付)
・LEDシーケンシャルターンシグナルランプ(フロント)
・ブラインドスポットインフォメーション
・LEDアクティブコーナリングライト
・運転席助手席シートヒーター
・ステアリングヒーター
・左右独立エアコン
・本革巻ステアリングホイール(スムースレザー)
・
エクステリアはアルミホイールが18インチとなり、エンブレムはグレー塗装、フォグライトガーニッシュ、プラチナクロームメッキ調加飾ドアロアーガーニッシュが与えられ、ウインカーもフロントは流れるように点灯するシーケンシャルタイプになるなど、エントリーグレードとは異なる雰囲気を持つ。
また、左右独立エアコン、ハンズフリーパワーテールゲート、シートヒーターもZでは標準装備。Xとの価格差は23万9800円と、追加される装備を考えると大きな差ではないように思える。後付けできる類のものではないので、迷ったらZを購入すれば間違いないだろう。
■個性ある内外装が魅力のPLaY
e:HEV PLaYの価格は329万8900円で、こちらはFFのみで4WDの設定が無い。主要装備はZの主要装備に加え以下の通り。
・Honda CONNECT ディスプレイ+ETC2.0車載器
・パノラマルーフ
・ワイヤレス充電器
・PLaY専用コンビシート&専用インテリア
・本革巻ステアリングホイール
・PLaY専用エクステリア(クロームメッキ・フロントグリルモール カラーバーオーナメント付、ピューターグレー塗装フォグライトガーニッシュ、オレンジ加飾ドアロアガーニッシュ)
Zとの価格差は40万400円と一見すると高額に思えるが、PLaYは他グレードでは22万円のオプションとなるHonda CONNECT ディスプレイが標準装備となるほか、専用の内外装デザインや、パノラマルーフもPLaYだけでの装備となる。ただ、LEDアクティブコーナリングランプとオートレベリング機構、左右独立エアコンは装備されておらず、装備面から見ればPLaYは最上級グレードではなく、デザインが異なる別のラインのモデルと考えた方がいいだろう。
また、PLaYはもともと生産数に限りがあり、半導体の供給問題も重なったことで、すでに年内の納車が間に合わない状況だという。装備面でZとPLaYの選択は悩ましいが、納期や全体的な満足度を考えると、現状ではZの購入をおすすめしたい。