ボルボ・カーズ大慶工場、100%クライメート・ニュートラル電力での運営を開始

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ボルボ・カーズの中国・大慶市にある製造工場は3月25日、昨年達成した成都の大規模な製造工場に続き、100%クライメート・ニュートラル電力での運営が開始したと発表した。大慶工場が加わったことで、ボルボ・カーズのグローバルにおける製造ネットワークは、90%近くの使用電力を気候変動対策を施した電力で賄っていることになる。

黒龍江省の大慶工場では今後、バイオマス発電(83%)と風力発電(17%)による電力を使用し、工場の年間CO2排出量を約34,000トン削減できると試算されている。具体的には、大慶工場に供給されるバイオマス発電所では、地元で持続的に調達された農業や林業の廃棄物が使用されている。

ボルボ・カーズは、中国の工場周辺も含めての排出ガス削減をさらに進めており、ここ数ヶ月間、現地のサプライヤーと緊密に連絡を取り合い、彼らが100%カーボン・ニュートラルの電力に切り替えるよう働きかけている。同社が2025年までにクライメート・ニュートラルな生産活動を行うという目標を達成するためには、クライメート・ニュートラルな電力と暖房を調達する必要があり、現地での持続可能な代替手段の開発をサポートする政府や企業のパートナーを見つける必要があると述べている。

インダストリアル・オペレーションと品質担当のSVPであるハビエル・ヴァレラ氏は、「ボルボ・カーズでは、サステナビリティは安全性と同様に重要です。野心的な気候変動目標を達成するためには、製造ネットワークからの排出物対策に取り組むことが重要であり、大慶工場の電力が100%クライメート・ニュートラル電力で賄われていることを非常に喜ばしく思います。気候変動対策の目標を達成するためには、サプライヤーとの協力が不可欠です。私たちは、中国でのこれまでの支援に勇気づけられ、中国の製造業の持続可能性におけるベンチマークとなることを目指しています」とコメントした。

ボルボ・カーズは、2030年までに完全な電気自動車ブランドとなり、純粋な電気自動車のみをラインアップするという目標を掲げているが、この計画においては、全面的な電動化による走行時のCO2排出削減にとどまらず、ボルボの幅広い事業活動、サプライチェーン、材料のリサイクルや再利用によるCO2排出量の削減にも及んでいる。短期的には、2018年から2025年の間に、自動車1台あたりのライフサイクルにおける二酸化炭素排出量を40%削減することを目標とし、2040年までにクライメート・ニュートラル企業となることを目指している。

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