横浜トヨペット、トヨタカローラ神奈川、ネッツトヨタ神奈川を含む14社で構成されるウエインズグループは2021年2月12日と15日、東京工科自動車大学校(東京・中野区、山本匡理事長)の1級自動車整備科3年生向けに、最新の故障診断技術や先進安全機能を学ぶ新技術講習を藤沢技術教育センター(TE-LAB)で行った。
同校では、自動車メーカー等と連携し最新の技術を学ぶ機会をカリキュラムに取り入れている。昨年来、コロナ禍により講習を受け入れ企業も少なく、ウエインズグループの社内教育施設が十分な感染症拡大防止策を講じていることから、今回の講習が実現した。
■楽しみながら学ぶ講習を提案
12日に11名、15日に12名、計23名が受講した“新技術講習”は、学生にとってより有意義な時間となるよう、学校と講習内容を調整して決まった。講習では参加学生が3グループに分かれ、①実車を使った故障診断、②先進安全装備体験、③ベンチエンジンを使った故障診断、という三つのセクションを順次回る方式で進められた。②のセクションでは、現在トヨタ自動車が開発を進めているARを使った配線図も体験した。
それだけでなく、全セクション終了後にグループごとに成果を発表する機会を設け、その内容や故障診断のプロセス、時間管理、身だしなみ等も講師役(トレーナー)が審査。コンクール形式で競い合う要素も取り入れ、一方的な講習ではなく楽しみながら学べる内容とした。
現在、ウエインズグループでは、2023年に実施を予定している横浜トヨペット、トヨタカローラ神奈川、ネッツトヨタ神奈川の3販売会社“一社化”に向け、19年4月から3社間での人事交流をはじめ準備を進めている。
今回の講習を受け入れた教育グループは、主にサービスエンジニアの技術的な教育を行う部署であり、一社化と同時に質の高い社内教育が行えるよう、一足早く昨年11月に3社の教育グループスタッフが“集合”し、本年4月より3社合同のエンジニア教育開始に向け準備を進めている。今回の講習も3社の教育グループのスタッフにより運営されたものだ。
集合後の教育グループでは「学びを楽しく」を合言葉とし、3社から17人のトレーナーがTE-LABに集まり、まずは、各自の考える理想的な教育について話し合ったという。3社から集まったメンバーでも個々が求める理想はほとんど一緒で、その実現に向け検討を重ねている。ウエインズグループのスタイルに基づいた教育方針のもと、指導内容を合わせながら“日本一の教育”を目指していく。