トヨタ救急車の開発・製造を担当するトヨタカスタマイジング&ディベロップメントでは現在、トヨタ救急車のWEB展示会を開催している。
同社はこれまで、全国救急隊員シンポジウムに併催される“救急資材展”にハイメディックの現車を展示してきたが、今年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、同展の会場での開催が中止となり、展示を予定していた一部改良後のハイメディックを、WEBサイトで公開することを決めた。WEBサイトではプロモーションビデオを中心に、新しくなったハイメディックの特徴が紹介されている。
ハイメディックは昨年4月に一部改良が実施され、安全性能が強化された。衝突回避支援パッケージのToyota Safety Sense(トヨタセーフティセンス)を標準装備した他、周囲の車両へ緊急車両の接近を通知する運転支援システム、ITS Connect(ITSコネクト)がメーカーオプションで設定された。
ITSコネクトにより、一般車の運転者は救急車両に道を譲る退避行動が取りやすくなり、救急車両が走行する主要道の交差点間で、救急車両の緊急走行時間が平均7.7%短縮したことが報告されている。
また、3段階に点滅状態を選べる赤色灯(アクティビーコン、オプション)や、布カーテンに代わる外部からの“目隠し”としてスイッチ一つでサイドやバックドアのウィンドウを“透明⇔くもり”に切り替えられる調光ガラス(キューキュースクリーン、同)等、救命活動で役立つアイテムも紹介されている。