三菱ふそうトラック・バス、「水素バリューチェーン推進協議会」に参画 燃料電池車の量産を通じて水素社会の実現へ貢献

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三菱ふそうトラック・バス(以下、MFTBC)は、水素社会構築の推進を目的に12月7日に設立された「水素バリューチェーン推進協議会(英語名:Japan Hydrogen Association)」に参画すると発表した。

 

「水素バリューチェーン推進協議会」は、水素サプライチェーン全体を俯瞰し、業界横断的かつオープンな組織として社会実装プロジェクトの実現を通じて、早期に水素社会を構築することを目的に設立された。欧州及び日本は2050年までにCO2排出を実質ゼロとする目標を表明するなど、水素社会実現に向けた取り組みは現在世界的に加速しいる。その一方で水素の需要創出や技術革新による水素コストの削減、事業者に対する資金供給といった水素社会構築に向けた課題に取り組む必要があり、同協議会はこれらの課題に対応すべく、水素普及に向けた論点出し、情報収集や政府への提言を通じ、水素社会の実現を目指す。

 

MFTBCは、商用車メーカーとしてパリ協定にコミットし、CO2排出削減に向けた取り組みを加速。2020年代後半までに燃料電池トラックの量産を開始し、2039年までに全ての新型車をCO2ニュートラル車にするビジョンを掲げている。また、「第46回東京モーターショー2019」において燃料電池小型トラックのコンセプトモデル「Vision F-CELL」を初公開し、2020年6月には「eCanter F-Cell」として新たに改良した同コンセプトカーの走行の様子も公開した。同時に、商用車におけるゼロエミッション化も先導し、2017年に販売開始した量産型小型電気トラック「eCanter」は、これまでに欧州・米国および日本で合計180台以上がカスタマーのもとで稼働中となっている。

 

さらにMFTBCが所属するダイムラー・トラックにおいても、同様にCO2ニュートラル化に向けた活動を加速している。ダイムラー・トラックは本年9月に大型燃料電池トラックを公開し、今後実用供試を経て2020年代後半に量産開始を予定しているほか、EVトラックでは「eアクトロス」を2021年に、「eアクトロス ロングホール」を2024年に量産を開始することを発表し、ダイムラーグループ全体でCO2ニュートラル化を推進している。

 

MFTBCは、「水素バリューチェーン推進協議会」の参画を通じて、燃料電池車の開発推進及び需要創出に必要となる社会インフラ整備等の政策提言や、社会実装に向けた企業・自治体等との実証の取り組み・連携を加速することで、水素社会実現への貢献を目指すと述べている。

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