住友ゴム工業は10月5日、同社提携先のトライポッドワークス株式会社、同社の販売子会社であるダンロップタイヤ九州株式会社、株式会社新出光およびそのグループ会社である株式会社イデックスオート・ジャパンと協業し、タイヤの空気圧や温度をリモート監視することができる空気圧管理ソリューションサービスの実証実験を開始したと発表した。同実証実験により、安全運転をサポートするサービスとしての有効性、メンテナンス時間短縮、作業負荷軽減、作業ミス防止等の具体的な効果を検証し、安全性、経済性の向上に貢献するビジネスモデル構築を図っていくと述べている。
今回開始した実証実験は、株式会社新出光の車両リース事業である「ラクのり」の車両30台および株式会社イデックスオート・ジャパンのレンタカー事業である「Budgetレンタカー」の車両500台に対して、タイヤの空気圧や温度をリモート監視できるサービスを福岡県、宮崎県、鹿児島県で行い、その効果を検証する。タイヤに装着したTPMS(Tire Pressure Monitoring System:タイヤ空気圧監視システム)で得た情報はクラウドを通じて確認出来、メンテナンス作業の負荷を軽減するだけでなく適正な空気圧維持によって走行時の燃費向上につながるなど、安全・安心な走行に貢献する。また、「ラクのり」契約者には、最新の測定値を「ラクのり お客さま専用マイページ」で閲覧できるようにすることで、サービス全体の質と利便性の向上を検証する。
住友ゴム工業は、CASE/MaaSといった自動車業界の変革に対応していくため、タイヤ開発および周辺サービス展開のコンセプト「スマートタイヤコンセプト」を掲げ、タイヤ空気圧管理ソリューションサービスの展開を進めている。タイヤの空気圧不足はパンクの原因の一つであるとともに、燃費や走行性能の低下にもつながることから、定期的なメンテナンスが重要であるほか、自動運転の普及によるドライバーレス社会では、今まで以上にメンテナンスフリーが求められており、今回実証実験を開始したタイヤ空気圧をリモート監視するシステムは、自動運転車両の安全・安心にもつながるソリューションサービスであると説明している。