日産、「インフィニティ QX60 モノグラフ」を発表、次世代3列シートSUVのデザイン要素やプロポーションを紹介

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日産自動車は9月25日、次世代3列シートSUVのデザイン方向性を示す「インフィニティ QX60 Monograph」を発表。完全なパッケージとして次世代の「QX60」に向けてインフィニティが採用するデザインの変革を明らかにすると述べている。なお、次世代「QX60」の量産モデルは2021年に発表を予定しており、QX60 Monograph」は横浜のグローバル本社と2020年北京モーターショーのインフィニティ・ブースで公開予定と予告している。

 

同社は、「Monograph」は単なるデザインスタディやコンセプトではなく、インフィニティがめざす未来のクルマの変革について、具体的な洞察を示すもので、「QX60 Monograph」では、インフィニィティの未来の3列シートSUVの魅力を高めるデザイン要素やプロポーションを部分的に紹介すると述べている。

 

エクステリアでは、インフィニティのデザイナーが現代の多忙なファミリー向けに洗練された機能的なソリューションとして「QX60 Monograph」を構想し、ワイドなスタンス、水平のショルダーライン、力強いホイールアーチが合わさって、風格のある姿とSUVらしい個性のあるデザインを採用している。

 

日産のグローバルデザイン担当専務執行役員であるアルフォンソ アルバイサ氏は、「私たちは、未来の『QX60』の方向性や、さらにはブランドとしてのデザインランゲージがどこへ向かおうとしているかについて、議論を始める格好のチャンスだと考えて、Monographのデザインに着手しました。このモデルを作る際、彫刻的・建築的な観点から、『QX60』の今までのイメージを変革したいと考えました。重心を上げ、ボンネットまで続く力強い直線的なショルダーライン、特徴的な高いグリル、前後がより長く見えるキャビンを実現し、力強く圧倒的な存在感が出るようにしました。『QX60 Monograph』には、日本の間(ま)という考え方を取り入れています。必要最小限の要素で調和を目指す考え方をさし、明確な意味を備えた要素を過不足なく付け加えることで、特別なものを生み出します。例えばボディは、一見するとシンプルですが、よく観察すると様々な要素が互いに拮抗しながらある種の調和をもたらしています。」と説明した。

 

広々としたパッケージングと独自の快適な3列シートを採用した現在の「QX60」はファミリー層に人気があり、「QX60 Monograph」のプロポーションには、こうした強みを残しながらも、より空力性能の高い力強いシルエットでモデルを変革したいというインフィニティの思いが反映されている。サイドから見ると、力強い水平のボンネット、力強いフェンダー、長いホイールベースが目を引き、緩やかに傾斜したAピラー、次第に細くなる涙のしずくのような形のグラスハウスが、流れるような洗練された輪郭を生み出している。

 

また、「インフィニティ」の名前が浮き上がった目を引くフェンダーに大口径合金ホイールを採用することで、その性能にインスパイヤされた美学を強調。リアにおいては、ワイドボディと対で水平になったウインドウのラインが落ち着きと安定感を与えているほか、高いショルダーラインにより重心を上げて見せ、屋根と精巧に一体化したリアルーフスポイラーへと続く流麗なラインが空力性能に優れた外観をさらに強調しているのに加え、ブラックのルーフと鮮やかなボディカラーとの強いコントラストが視覚効果をあげ、ピラー、ルーフ、フロント、サイド、リアのガラスが継ぎ目なくつながっているため、キャビンからパノラマビューを楽しめ開放感が得られる。

 

インフィニティの代名詞でもある「ダブルアーチ」グリルのインナーメッシュは、日本の折り紙からインスピレーションを得ており、二次元的な平面でありながら三次元的な奥行きを感じさせ、バンパー下部の角にあるサイドエアインテークにも、同じメッシュのパターンが反映されている。また、大きなパノラマルーフには、「着物の織」をイメージした模様を採用。垂直な線が入り組んだ幾何学模様は、絹の着物のひだや日本の現代建築の構造からインスピレーションを受けている。

 

さらに、フロントとリアの複雑な「デジタルピアノキー」ライトが未来的な外観を作りだし、人間の芸術性と最新テクノロジーを融合するというインフィニティの思いを表現。ヘッドライトの内部構造は、放熱器から着想を得た直線が並んだ形状とパターンを採用した。フロントがブライトホワイト、リアがウルトラレッドのライトには、「無限の彼方へと向かう開けた道」を表現した光るエンブレムが施されており、ロックを解除すると前後のロゴを起点にヘッドライトまで順にランプが点灯する。着色されたリアライトは、消灯すると車両後部を包み込みリア側面と一体化して連続した形状を作り出している。

 

日産のグローバル・インフィニティデザインのシニア・デザイン・ダイレクター 中村 泰介氏は、「プラチナカラーは、温もりを感じさせます。液体金属を彷彿させる高反射性により、車体の表面に周囲の光と影が映り込み、躍動感が生まれます」とコメントした。

 

 

 

 

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