キャンピングカーを製造・販売する「VANTECH(バンテック)」は、同社初のレンタカー専門店「VANTECHレンタカー」を千葉県成田市にオープンした。
店舗は成田国際空港から徒歩10分の距離に立地し、飛行機だけでなく電車の利用者の無料送迎(要予約)にも対応。貸出車両は、バンテックのラインナップでも人気のジル、コルドリーブス、コルドバンクスの3車種を用意する。
料金は3時間・6時間の短時間から、12時間・24時間と細かく設定され、24時間を超えると以後1時間ごとに料金が発生する形となっているので、旅のプランも組みやすくなっているのがポイントだ。
店舗スタッフは芦澤等店長を筆頭に、インバウンド需要に備えて英語も堪能なスタッフ2名が常駐。ただ、新型コロナウイルスの影響で現在は外国人観光客の需要は無く、国内向け需要がメインになっている。
本来は3月頃のオープンが6月に延期となったが、芦澤店長は「本来はインバウンド需要を取りこむことを目的にオープンしましたが、今は国内の需要に目を向けざるを得ない状況です。海外に行けない日本人の方が他人との接触を避けながら、うまく旅行する方法としてレンタルキャンピングカーが注目を集め、現状でも多くの予約をいただいています」と、オープン後から予想外の反響があったという。
■キャンピングカーにまつわるすべてのサービスを手掛ける
専用アプリの開発など、業界に先駆けた取り組みで話題を集めているのもバンテック。同社の露木伸也広報課長は「新車販売、全国展開された整備網、RVサイトのプロデュース、昨年の中古車専門店に続き、レンタカー専門店をオープンしたことで、キャンピングカーにまつわるサービスは一通り揃いました」と、キャンピングカーの総合メーカー化に向けた土台作りができたという。
バンテックにとって初のレンタカー事業であったため、開店の準備から携わる芦澤店長は「空港近くの土地を確保することも至難の業で、店舗の候補地を探すのもかなり苦労しました」と話し、いつオープンできるか目途が立たない日々が続いたという。そんな中、現在店舗を構える地権者の方と知り合い、駐車場だった場所にダメ元で「ここにレンタルキャンピングカーのお店を出してみませんか」と頼んだら了承してくれたことで、オープンにこぎつけたという。
利用者は、8月末までの半額キャンペーンを活用して1泊で借りるパターンと、キャンピングカーの購入を検討している人が多く、初めてキャンピングカーを使う人からは「想像していたより快適」「家のように使えて便利」といった声が聞かれた。なお、最初の利用者は近所に住む親子連れで、芦澤店長は「地元での認知度も高めていき、新型コロナウイルスの影響が収束してもインバウンド以外の需要も獲得し、現在3台の稼働台数を増やしていきたいです」と今後の展望を語る。
さらに「成田は各地からの航空路線が集中するハブ空港であり、北海道までのフェリーも就航する茨城・大洗も近いのでキャンピングカーで旅をする拠点としても有望です」とアピールした。
【店舗概要】
▼住所:千葉県成田市取香188-1▼電話:0476-37-7641▼営業時間=7時~19時▼不定休▼空港・駅からの無料送迎有(要予約)、自家用車での来場も可能