独ボッシュは、再生可能エネルギーについて、クライメートニュートラルの実現に向けて企業が大きく調整することのできる主要な分野と捉えており、各拠点での自家発電を推進し、新たに建設されたウィンドパークやソーラーパークから長期的に再生可能エネルギーの供給を受けることも確定しているほか、プロバイダーであるRWE、Statkraft、Vattenfallとの間で、太陽光発電を利用した電力の長期独占購入契約を締結するなど、新型コロナウイルス感染症のパンデミックにおける厳しい状況下においても意欲的なクライメートアクション計画を推し進めていることを公表した。
ボッシュは、カーボンニュートラル実現のために、再生可能エネルギーに加えて、各拠点におけるエネルギー効率の改善に向けた投資に特に力を入れており、 今後2030年までに上記2つの施策を段階的に強化することで、生態学的な見地からのカーボンニュートラルのさらなる品質向上を図るほか、短期的な効果が見込める対策として、既存の発電所からグリーン電力を調達することで、さまざまなクライメートアクション施策でも避けることのできないCO2を完全にオフセットしていると説明している。
また、新たに締結した3件の太陽発電による電力購入の長期契約について、自社のエネルギー消費に占める再生可能エネルギーの割合を大幅に上げるという目標達成と、エネルギー転換の推進を後押しするもので、2021年以降は年間あたり合計10万メガワット時以上をカバーできる予定としており、これは最大で一般家庭3万世帯、またはボッシュのフォイヤバッハの拠点の電力消費量の70%に相当すると述べている。なお、契約期間は12年から16年となっており、Statkraft社からはすでに、5月から電力が供給されている。
さらに、ボッシュでは自家発電の拡充も推進しており、自社工場に設けた約50基の太陽光発電システムによる現在の年間発電量はおよそ6万メガワット時となり、2030年までに拠点内での再生可能エネルギーの供給を合計40万メガワット時まで拡大させる計画を進めているのに加え、水力発電およびバイオマス発電のプロジェクトも推進していると述べた。