日本自動車輸入組合(JAIA)のティル・シェア理事長は7月17日、就任後初の定例記者会見を行った。2020年上期はコロナ禍の影響で、販売実績が前年同期比23.2%減と落ち込み、下期は新しい生活様式の中での販売活動となることから、本年の外国メーカー新車販売見通は明言を避けた。
昨年の外国メーカー新車販売は、9月までは堅調に推移。10月以降は消費税率アップ、台風19号被害の影響により、通年で30万台に届かなかったが史上5番目の高水準だった。今年は1月以降、徐々に回復の傾向が見られたが、新型コロナウイルス感染症拡大、緊急事態宣言により、販売活動に大きな影響が出た。
緊急事態宣言解除後は、自動車流通10団体で新型コロナウイルス感染予防対策ガイドラインを策定し、感染防止対策を徹底しながらの販売活動となる。一方、JAIAの重要な役割であるユーザーの税負担の軽減と税制の簡素化、公平化を求める要望活動を継続する。
■自動運転関連法規の国際調和が重要
今後の同組合の主な活動として、世界各国で自動車由来のCO2排出量削減の規制強化が進み、電動車の販売拡大が求められることから、JAIAでは主要会員企業が中心となり、従来個社で取り組んできた活動をJAIAの活動として、輸入電動車の認知度向上を推進する。
さらに、昨今開発が進む自動運転技術の普及についても積極的に取り組む。そのためには、自動運転関連法規の国際調和が重要であり、現在自動車基準調和世界フォーラムで制定が進められている、自動運転関連法規が日本で適用されるよう、欧米の動向を注視。さらに、国際基準調和の究極の目標である、車両全体としての完全な型式認可の相互認証の実現に向け尽力していく。