日産自動車、山形県酒田市、山形日産自動車販売の3者は7月13日、電気自動車を活用した「災害連携協定」を締結したことを公表した。
上記協定は、酒田市が『電気自動車(EV)の普及を通じて、地域課題解決や環境負荷の低減に取り組むと共に、地震災害等による大規模停電が発生した際に、市が指定する避難所等において、日産の販売会社である山形日産自動車販売より貸与される電気自動車(EV)「リーフ」を電力源として活用することで、避難所の円滑な運営を行い、市民の安全確保に努める』という内容となっている。
酒田市は、東日本大震災の教訓を踏まえ、今後想定される大規模自然災害から市民の生命と財産を守り、持続的な成長を実現するため、「致命的な被害を負わない強さ」と「速やかに回復するしなやかさ」を備えた「強靭な国土づくり」を推進することを目的として、「酒田市国土強靭化地域計画」を策定し、防災対策に積極的に取り組んでおり、その一環として、電気自動車(EV)の特性を活かした地域防災力の向上を目指している。
日産は、日本が抱える環境負荷低減や災害対策等の課題を解決するため、2018年5月に日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を発表し、その活動を牽引するリーダーとして、全国の自治体や企業と協力して、電気自動車(EV)普及を通じた社会の変革に積極的に取り組んでおり、今回は、自社が推進する「ブルー・スイッチ活動」と、酒田市が推進する「酒田市国土強靭化地域計画」に基づく防災対策の、双方の取り組みにお互いが賛同し、上記協定の締結を行う運びとなったと説明している。
日産と酒田市は、今後も上記協定締結を機に、防災対策を強化し、電気自動車(EV)を活用した災害に強いまちづくりを推進し、電気自動車(EV)の普及を通じた地域課題の解決に向けて、更に連携を強化していくと述べている。
【電気自動車を活用した「災害連携協定」概要】
- 酒田市で災害を起因とする停電が発生した際、市が指定する避難所に、山形日産自動車販売の店舗に配備している電気自動車(EV)「リーフ」を無償で貸与する。
- 酒田市、山形日産自動車販売、日産の協力により電気自動車(EV)からの給電を行うことで、災害時においても継続して電力が供給できる体制を整え、避難所の円滑な運営を図り、市民の生命及び身体の安全を守る。
- 酒田市および山形日産自動車販売、日産は、平常時も電気自動車(EV)の普及促進を行うほか、市のイベントで使用する電力を電気自動車(EV)から供給することで、『電気自動車は「走る蓄電池」』としての活用を市民へ積極的にアピールし、環境意識向上を目指す。