独アウディ、新CEOのマルクス ドゥスマンが新しい車両の開発を促進するための「Artemis」プロジェクトを開始

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独アウディは、新しい最高経営責任者(CEO)に就任したマルクス・ドゥスマン氏が、新しい車両の開発を促進するための部門「Artemis(アルテミス)」を設立したことを公表した。Artemisと名付けられたハイテクプロジェクトの責任者には、モータースポーツのチーフエンジニアであり、現在フォルクスワーゲン グループで自動運転技術の開発を担当しているアレックス・ヒッツィンガー氏が任命され、6月1日付けでドゥスマン氏の直属となり、Artemisプロジェクトの責任者に就任した。

 

 

ドゥスマン氏は「自動車及びテクノロジーの専門家とチームを組んで、アウディにとって先駆的なモデルを、組織に縛られることなく迅速に開発することになります。フォルクスワーゲングループの各ブランドは、高度なテクノロジーを蓄積し、非常に多くの可能性を秘めています。グループは、2029年までに75の電動化モデルを導入することを計画しており、私たちは持てる力のすべてを遺憾なく発揮する必要があります。課題は、既存のプロジェクトの管理/進行を 妨げることなく、新しいハイテク技術のベンチマークを追加し、市場における新しいチャンスを活用することです。私は、アレックス ヒッツィンガーの革新的な考え方と優れた行動力を高く評価しています。中期的には、彼がレーシングチームで培ってきた素早い開発能力をArtemisでも発揮して、迅速な開発プロセスの青写真をグループに提供することを期待しています」と語った。

 

ドゥスマン氏およびフォルクスワーゲングループの取締役会はこれらを実現するため、フォルクスワーゲングループ全体が持っているリソースやテクノロジーを最大限に活用し、今回のArtemisプロジェクトが、フォルクスワーゲングループ全体において将来的に車両を迅速に開発するための青写真になることを期待していると述べた。

 

また、プロジェクトチームには大きな自由度が与えられ、ハイテク技術の中心組織として機能しているインゴルシュタットの「INCampus」から、米国の西海岸にある研究開発センターに至るまで、グループの能力をグローバルに活用し、さらにインゴルシュタットに拠点を置くグループの新しい組織、「car.Software.org」からデジタルサービを提供すると説明している。

 

Artemisは、特定のモデルに向けて、電気自動車用の新しいテクノロジーや高度な自動運転技術を実現することに焦点を当てており、まずは、2024年に導入が予定されている高効率な電気自動車を開発するほか、車両関連の広範囲なエコシステムも開発し、車両の利用フェーズ全体における新しいビジネスモデルを構築することを目指すとしている。

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