日産・ルノー・三菱自、競争力と収益性を高める新たなアライアンスの取り組みを発表

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日産・ルノー・三菱自動車は、5月27日、メンバー各社の競争力と収益性を向上させるための新たな協力的ビジネスモデルの一環としての取り組みを発表した。

 

メンバー各社は、各々の持つリーダー的な領域と地理的な強みを活用して、他のメンバー各社の事業をサポートすることにより、共同購買やサプライチェーンといった既存のアライアンスのメリットを基盤とした成長が見込まれると述べている。

 

アライアンスオペレーティングボード議長およびルノー会長のジャン・ドミニク・スナール氏は、「アライアンスは、自動車業界で類を見ない戦略的および実務的なパートナーシップであり、絶えず変化する自動車業界において優位性を保つためのものです。新たなビジネスモデルは、メンバー各社の企業文化と歴史を尊重しながら、それぞれが有するアセットと遂行能力を最大限に引き出します。アライアンスは、各々の競争力、持続的な収益性、社会と環境への責任を強化しながら、全てのお客さまのために、あらゆる地域やセグメントにおいて商品や技術開発に取り組みます。」と語った。

 

各社の経営陣は「リーダーとフォロワー」という枠組みを以下記載の通り合意し、今後推進するとしている。

 

<「リーダーとフォロワー」の枠組みを活用したプロジェクト>

  • 標準化を従来のプラットフォームからアッパーボディまでの適用に拡大する。
  • 商品セグメントごとに、ある会社がリーダーを務め、他のフォロワー会社のサポートを得ながら、マザービークル(リーダー会社の車両)とシスタービークルの車両開発を行う。
  • 必要に応じてリーダーとフォロワーの車両生産を少数の工場に集約するなど、最も競争力の高い環境で生産する。
  • リーダーとフォロワーのモデルをすでに適用している小型商用車(LCV)においては、今後も商品を共有化する。

 

メンバー各社は、「リーダーとフォロワー」の枠組みは、プラットフォームとエンジンのさらなる合理化とすべての方策を適用した場合、メンバー各社のモデルへの投資額を最大40パーセント削減できると見込まれており、上記メリットは、従来のシナジーに加えてもたらされる効果であると説明している。

 

また各社は、特定の地域を「レファレンス地域」に指定する枠組みにも合意しており、自社の重点地域での競争力向上に注力すると同時に、他のメンバー各社の競争力向上のためのレファレンスの役割を果たし、「レファレンス地域」の枠組みにおいて、日産は、中国・北米・日本、ルノーは欧州・ロシア・南米・北アフリカ、三菱自動車は、ASEAN・オセアニアでそれぞれリーダー役を務め、メンバー各社がそれぞれの地域でレファレンスとなることで、固定費の共有が容易になり、特定の地域において、ひとつの会社のアセットを他のメンバー各社が活用することが可能となると述べた。

 

さらに、各社の商品ラインナップ刷新は、「リーダーとフォロワー」の枠組みにおいて、マザービークルとシスタービークルともに最も競争力のある環境で生産されるとしている。

 

<リーダーとフォロワーの枠組みの活用①>

  • 2025年以降のC-SUV刷新は日産がリードし、欧州市場でのB-SUV刷新はルノーがリードする。
  • 南米においては、ルノー向け、日産向けのBプラットフォームが合理化され、現行4プラットフォームから1プラットフォームへ集約される。本プラットフォームは、2つの工場で生産される予定。
  • 東南アジアと日本においては、メンバー各社は、日産と三菱で協業した軽自動車のように本枠組みをさらに活用する機会を検討していく。

 

メンバー各社は、上記すべてを合わせると、アライアンスモデルの50パーセント近くが2025年までにリーダーとフォロワーの枠組みで開発、生産され、技術開発の効率性向上については、引き続き既存のアセットを活用し、プラットフォーム、パワートレイン、技術への投資をシェアすると述べている。

 

また、リーダーとフォロワーの枠組みは、プラットフォームやパワートレインだけでなく、以下記載の通り、全ての主要技術の開発に拡大し、新たなビジネスモデルによって、メンバー各社の専門知識と競争力が十分に発揮され、世界的に大きな変革期を迎える自動車業界においてアライアンスを強化することが可能となると述べた。

 

<リーダーとフォロワーの枠組みの活用②>

  • 運転支援技術:日産が開発のリーダーを務める。
  • コネクテッドカー技術:ルノーがアンドロイドベースのプラットフォーム、日産が中国市場向け開発のリーダーを務める。
  • eボディ(電気電子アーキテクチャのコアシステム):ルノーが開発リーダーを務める。
  • eパワートレイン (ePT): CMF-A/B ePT はルノー、 CMF-EV ePTは日産がそれぞれ開発リーダーを務める。
  • C/Dセグメント向けPHEV:三菱自動車が開発リーダーを務める。
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