三菱ふそうトラック・バス（以下、MFTBC）は、5月18日、自社が属するダイムラー・トラック社が掲げる「世界を動かし続ける人びとのために」という目標指針のもと、新型コロナウイルスの感染拡大に対応する世界中のコミュニティーを支援していることを公表した。

MFTBCは、国内では依然として市販消毒剤の不足が続いている状況を受け、川崎地区の病院と市役所に合計200リットルの消毒液を寄付することを決定し、寄付する消毒液については、工場敷地内で品質マネージメント本部が管理する施設内のマテリアルラボを利用して生産していると説明した。

2017年12月に開設されたマテリアルラボは、通常自動車部品に用いる材料の特性を研究しており、最高水準の測定精度を可能にする最先端の機材が揃っているため、ラボを利用して安全にエタノール、グリセリンと精製水を結合させ消毒液を生産することが可能であると述べている。

また、MFTBCの子会社である三菱ふそうトラック・ヨーロッパ（本社：ポルトガル、以下MFTE）も、フェイスプロテクターの生産と寄付を通してポルトガル・トラマガルの医療支援を実施し、フェイスプロテクターにおいては、ヘッドバンドに接続された交換可能なポリエチレン製のシールドでできており、MFTE内の3Dプリンター装置を利用して生産していると説明している。これまでに数百個をトラマガル地区の医療機関に提供したほか、医療用マスクやガウンを近隣の病院にも寄付していると述べた。

＜MFTBC関連組織の新型コロナウイルス感染拡大に対する世界での支援活動＞

ダイムラー・トラック・アジアとして協業するダイムラー・インディア・コマーシャル・ビークルズ社（以下、DICV）は、インド国内の政府行政機関や慈善団体に医療機器を提供する一方、救援資金の提供を計画。DICVのオラガダム工場では、チェンナイに1日当たり約1000食の食事を提供。
ふそう製品のケニアでの総代理店でシンバ・コーポレーションは、社会貢献のための投資部門であるシンバ財団を通じて、200家族に食料やせっけんを配布。物資の配布については、ふそうの中型トラック「FI」を採用。援助プログラムは4月から行っており、9月末まで継続する。財団は、現地の警察署に消毒液を配布。
MFTBCの合弁会社でふそう製品の販売会社であるダイムラー・トラック・アジア台湾は、台湾全土の養護施設に再利用可能なマスクカバーを寄付している。