アウトモビリ・ランボルギーニは5月7日、公式ウェブサイトで初めてAR(拡張現実)を使い、最新モデル「ウラカンEVO RWD(Rear-Wheel Drive) スパイダー」を発表した。
同モデルの原点である「ウラカンEVO」は、次世代の車両制御テクノロジーと空気力学を取り入れたV10スーパースポーツカー(4WD)の進化系として2019年に登場。新型スパイダーは、そのさらにピュアスポーツモデルである後輪駆動(RWD)仕様「ウラカンEVO RWD」のオープントップとなる。
販売価格は2653万9635円(税抜)、デリバリーは2020年夏以降となっている。
オープントップで官能的な走りを堪能
開閉式ルーフを備えた新型スパイダー最大の特徴は、V10エンジンが生み出す官能的なサウンドと走りを、開放感に満ちたオープンエアで堪能できることだ。
最高出力449kW/610hp(8000rpm)、最大トルク560Nm(6500rpm)を生み出すそのパフォーマンスは、クーペのウラカンEVO RWDと同等。加えて、時速0-100km/hまでわずか3.5秒で加速し、最高速度は324km/hに達する。
さらに、特別なチューニングを施した最新のパフォーマンス・トラクション・コントロール・システム「P-TCS」を搭載。このP-TCSはドライブモードを操作することでドライバー好みに調整が可能で、「STRADA」モードでは、後輪の滑りを最小限に抑え、接着性の低い路面でのトルクをより積極的に管理することにより、あらゆるコンディションで安定性と安全性を提供。
「SPORT」モードでは、オーバーステアの角度が急速に増したときに、トルクを制限して車両の安定性とコントロールを得ながら、加速中に後輪を滑らせるドリフトの楽しみを味わえる。
「CORSA」モードでは、ハイパフォーマンスな状態でコーナーを出る際のトラクションと敏捷性を最適化し、ダイナミクスとスピードを最大化。あらゆるコンディションでアドレナリンを刺激するパフォーマンスを実現するとともに、ドリフトや横滑り後の再調整フェーズでも安定したトルクと確実なトラクションが得られるようセッティングされている。
このパフォーマンスを実現するボディは、アルミとカーボンファイバーを組み合わせた軽量ハイブリッドシャシーにアルミと熱可塑性樹脂が採用されている。その乾燥重量は1509kg、重量出力比は2.47kg/hp。フロント/リアの重量配分は40/60を実現。重なり合う四角形とパッシブショックアブゾーバーを備えたダブルウィッシュボーン式サスペンションを装備し、ドライバーへのフィードバックを最適化している。
また、ベンチレーテッド・クロスドリル・スチール・ブレーキは、Pirelli P Zeroタイヤの19インチKariホイールに合わせて特別に開発。オプションで20インチホイール用とカーボンセラミックブレーキも用意されている。
ルーフの開閉に影響を受けない空力性能とデザイン
ボディデザインは、フロントとリアに新しい特徴を取り入れることで、ウラカン・シリーズの他モデルと差別化。フロントエアインテークの大きく縁どられた中にある新しいフロントスプリッター、そしてバーティカルフィンが特徴的なハイグロスペイントのリアバンパーには、新型スパイダー独自の新しいディフューザーが組み込まれている。
ボディラインは、追加のエアロパーツなしでもドラッグリダクションとダウンフォースを確保し、クーペ同様の性能を確保。その開閉式ルーフは、時速50km/hまでなら、走行中であっても17秒以内にソフトトップ・ルーフをリアフードに格納できる。
また、ルーフの開閉状態にかかわらず開閉できるリアウィンドウは、閉めると風よけとして機能し、開けるとエンジンのサウンドが際立つよう設計。2枚の取り外し可能なウィンドシールドが横からの空力騒音を抑えるため、高速走行中も車内での会話やエンターテインメントを楽しめる静かさを保たつこともできる。
コンソール中央には、8.4インチのタッチパネルを採用。クルマの機能をコントロールできると同時に、通話やインターネット、Apple CarPlayとの接続もできる。