ミシュランは、使用済みタイヤをリサイクルする熱分解テクノロジーの大規模な開発・事業化を目指してEnviro社(本社:スウェーデン、以下「エンバイロ」)との提携を発表した。
ミシュランは、タイヤ産業とその顧客にとってリサイクルは大きな課題となっており、今回開発するリサイクルテクノロジーにより、使用済みタイヤが良質の原材料に生まれ変わると述べている。
スウェーデンの新興企業エンバイロは、熱分解プロセスにおいてエネルギー消費を最小限に抑えながら、素材の化学的組成及び物理的状態を変化させるテクノロジーを開発しており、その最先端のテクノロジーを利用して、再生カーボンブラック、熱分解油、鋼鉄など他の産業分野の生産工程で再利用することができる生成物を生産することができ、上記リサイクルテクノロジーにより、現在は廃棄物として処分されているタイヤも原材料としてリサイクルできるようになると説明している。
上記提携により、両社は相互に補完し合うノウハウを持ち寄り、タイヤのリサイクルを加速させ、ミシュランは自社の事業ノウハウを工場建設プロジェクトや研究開発・製造に活かし、エンバイロは特許権を取得している熱分解テクノロジーを提供することで、高品質の製品を生み出していくと述べている。
【ミシュランとエンバイロの提携について】
- エンバイロの熱分解テクノロジーを大規模に展開するための開発契約の締結
- エンバイロ株式の20%、すなわち116,165,223株を取得するため、ミシュランは総額32,526,262 クローネ(約3百万ユーロ)を出資し、筆頭株主になる。ミシュランはエンバイロを支援するため、同社の取締役になる人員を派遣する予定で、株主総会に提案する。4月15日に株式引受手続きに署名をしている。
- 当テクノロジーの事業化を進めるための工場建設共同プロジェクトを発足させる。工場の立地は検討中。
- ミシュランとエンバイロ間の相互供与契約の締結