横浜トヨペット(宮原漢二社長)は2月4日、川崎幸消防署の職員を対象に車両火災における原因調査、実況見分のスキルアップ講習を、同社のエンジニア教育施設さがみ野トレーニングセンターで実施した。
この講習は、車両火災の際に火元を早急に特定するため、車両構造を学びたいという同署からの要請に応えて実現したもの。今回は昨年11月に行われた基礎編に続く応用編として、火災見分を担当する同署職員13名が受講。講師として横浜トヨペットのサービス部サービス技術室・増田智秀グループマネージャー以下8名が対応した。
講習内容は、同署からのリクエストを基に特別に構成されたもので、現在同社で進めている実際に見て触って体験する現地現物の講習スタイル“THE(座)実習”で行われた。
その内容は、エンジンルーム内の空気の流入や冷却水の流れ、燃料ラインの確認といった車両構造をはじめ、フェンダーライナー等の素材の燃焼性や引火にも繋がる静電気の発生条件、バックファイア/アフターファイアの原理等、多岐に渡って行われた。受講した署員達はメモを取りながら疑問点をその場で質問し、活気に満ちた講習会となった。
増田グループマネージャーは、さがみ野トレーニングセンターでの実施について「署員の方たちは専用の教本を持っているが、例えばアフターファイアの発生する仕組みについて詳しくは書かれていなかったりする。さがみ野トレーニングセンターならリフトやベンチエンジン等、設備が整っているので再現できるものは再現して、現地現物のスタイルで体感してもらいたかった」と述べ、今回の経験を今後に生かしてほしいと語った。