BMWは新型M8グランクーペを1月28日に発売した。価格は「M8グランクーペ」が2194万円、「M8グランクーペ・コンペティション」が2397万円。2月上旬より順次納車が開始される。
M8グランクーペは、BMWクーペモデルの最上級である4ドアクーペ「8シリーズ グランクーペ」に追加された高性能モデル。BMW M社が開発したV型8気筒Mツインパワー・ターボエンジンを搭載し、ドライブロジック付8速Mステップトロニック・トランスミッションおよびBMW M独自の4輪駆動システム「M xDrive」を組み合わせることで圧倒的な走行性能を実現するレーシング・モデルとなっている。
搭載されるV8エンジンは排気量4.4Lで、「M8グランクーペ」が最高出力600ps、最大トルクは750Nmを発揮。よりアグレッシブなスポーツ走行を想定した「M8グランクーペ・コンペティション」は出力をさらに高め、最高出力625psを発揮する。
同日、都内で行われた発表会で商品説明を行った、BMWブランド・マネジメント・ディビジョンのプロダクト・マネージャーの御舘康成氏は、このエンジンについて「V型の気筒をまたぐ形で複雑なエグゾーストマニホールドを作り、独自のクロスバンクツインターボを実現している」と紹介。その理由を「モータースポーツで勝つこと」とし、「このクロスバンクツインターボは8気筒の燃焼、点火順に従ってそれぞれの排気が全く干渉することなく、正確にターボを等間隔で回します。その間隔は6千回転時で約0.00125秒、まさに千分の一のテクノロジーです。このハイパワーを一瞬で取り出すことによってモータースポーツにおいて、ライバルと同時にアクセルを踏んだ際に、ライバルを置き去りにすることが出来ます」と説明した。
またBMW Mハイ・パフォーマンスモデルは、エンジンレスポンス、ステアリング、サスペンション特性をドライバーが任意に設定変更できる機能が搭載されているが、新たにブレーキシステム設定の項目を追加。さらに新システムとして、センターコンソールに「Mモード」ボタンが追加され、メーターパネル、ヘッドアップディスプレイの表示方法や、運転支援システムの介入レベルを変更することが可能になった。
運転支援システムも充実しており、高性能3眼カメラ、高性能プロセッサー、レーダーにより、精度と正確性が向上した最先端の運転支援システムを全モデルに標準装備。高速道路での渋滞時、ドライバーの運転負荷を軽減する「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」や、車両が直前に前進したルート最大50mまでを記憶し、同じルートをバックで戻ることが可能な「リバース・アシスト機能」なども搭載している。